about
新世界へ送り出されたアフリカの人々
セネガル共和国のダカールの対岸にある『ゴレ島』は、奴隷貿易の歴史とその深い傷跡を今に伝える遺産です。ゴレ島はアフリカ大陸の最西端に位置しており、アメリカ大陸への渡航に適した地理的条件を持つため、三角貿易の重要な拠点として栄えました。その歴史は長く、15世紀から19世紀にかけて、ポルトガル、オランダ、イギリス、フランスなどの列強が支配し、奴隷貿易の中心地として機能し続けました。この島からは、多くのアフリカの人々が奴隷として新世界へと送り出されました。
希望を奪われた「奴隷の家」
島の東岸に位置する「奴隷の家」は、奴隷たちが奴隷船に積み込まれるまで待機させられた場所です。この建物の2階には奴隷商人たちが住み、1階では出航を控えた奴隷たちが収容されていました。正方形の狭い部屋に、20人が鎖でつながれて過ごすという劣悪な環境化でした。奴隷の家の他に、島の北端にはフランスによって建設されたエストレ要塞があり、現在、奴隷の家とともに博物館として一般公開されています。
アクセス
ダカールの港からゴレ島までフェリーで約20分。
執筆協力者PROFILE
世界遺産をテーマに、文化・歴史・自然の魅力を多角的に伝えるPodcast番組を展開。遺産の価値に加え、現代に通じる暮らしの哲学や自然共生の視点を取り入れた発信を行う。大学や世界遺産関連施設での講演・イベント出演のほか、2025年大阪・関西万博での登壇も経験。
アクセス
ダカールの港からゴレ島までフェリーで約20分。
執筆協力者PROFILE
世界遺産をテーマに、文化・歴史・自然の魅力を多角的に伝えるPodcast番組を展開。遺産の価値に加え、現代に通じる暮らしの哲学や自然共生の視点を取り入れた発信を行う。大学や世界遺産関連施設での講演・イベント出演のほか、2025年大阪・関西万博での登壇も経験。
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