グレート・バリア・リーフ
全長約2,300km、面積約35万㎢にわたって広がる世界最大規模のサンゴ礁地帯

遺産DATA

地域 : オセアニア 保有国 : オーストラリア連邦 所在地 : Off the east coast of the Queensland mainland 分類 : 自然遺産 登録年 : 1981年 登録基準 : (vii) (viii) (ix) (x) 遺産の面積 : 348700㎢ 座標 : S18 17 10 E147 41 60

about

サンゴ礁がつくる様々な生物の安住の地

グレート・バリア・リーフは、オーストラリアの北東部の海岸沿いに広がる世界最大級のサンゴ礁です。全長は約2,300km、面積約35万㎢もの大きさで、多くのサンゴや魚類などが生息しており、一帯は先住民アボリジニの漁場となっていました。1770年に探検家のジェームズ・クックがここで座礁したことから、その存在が知られるようになり、20世紀に入ってから本格的な調査が行われるようになりました。ここはサンゴ礁がまさに「バリア」となって外敵から守られているため、多くの海洋生物の安住の地であり、絶滅危急種のジュゴンやウミガメ類が生息しています。

アクセス

日本からケアンズまで直行便がある。ケアンズからはポートでグレート・バリア・リーフの各島へ向かう。観光クルーズもある。

執筆協力者PROFILE

細谷 正文
細谷 正文
大東文化大学・フェリス女学院大学講師/NPO法人世界遺産アカデミー認定講師

早稲田大学卒業。損害保険会社勤務の傍ら世界遺産を勉強し、退職後いくつかの大学にて関連講座を担当。現在は大学講師と趣味の音楽(クラシック歌手)の二刀流。

Details

アオウミガメ

アオウミガメ

Green turtle

太平洋・インド洋など熱帯から亜熱帯にかけての海洋に生息。甲羅の長さは1m近くになりウミガメ類のなかで最大。ワシントン条約で国際取引は全面禁止され、多くの国で捕獲禁止とされているが、食用や工芸材料として捕獲される事例が問題となっている。 IUCN のレッドリストでは「絶滅危惧種」に指定されている。
アカウミガメ

アカウミガメ

Loggerhead turtle

温帯から亜熱帯にかけての海洋に広く生息。動物食傾向の強い雑食性で貝類、甲殻類などを食べる。産卵地は暖流沿いにある海岸が多く、温帯域にも繁殖地が拡大している。産卵地の破壊や漁業による混獲、海洋汚染、食用の狩猟などにより生息数は減少傾向にあり、IUCN のレッドリストでは「絶滅危惧種」に指定されている。
ジュゴン

ジュゴン

Dugong dugon

インド洋や太平洋、紅海などに生息する海洋性哺乳類。以前は泳ぐその姿から「人魚のモデル」とも言われた。しかし、現在は違法密猟や石油流出、藻場の減少などの環境破壊により世界的に個体数が減少し続けており、絶滅危惧種に指定されている。
ザトウクジラ

ザトウクジラ

Humpback whale

体長13~15m、体重40tにもなる大型のクジラ。学名の「Megaptera」は古代ギリシャ語で「巨大な翼」を意味し、極めて長い胸びれに由来する。和名としては座頭が琵琶を背負った姿に似ていることから名づけられた。餌を求めて回遊するため各地の海洋に広く生息しているが、一部の地域的亜種については絶滅が危惧されている。

遺産DATA

所在地 : Off the east coast of the Queensland mainland
分類 : 自然遺産
登録年 : 1981年
登録基準 : (vii) (viii) (ix) (x)
遺産の面積 : 348700㎢
座標 :S18 17 10 E147 41 60

アクセス

日本からケアンズまで直行便がある。ケアンズからはポートでグレート・バリア・リーフの各島へ向かう。観光クルーズもある。

執筆協力者PROFILE

細谷 正文
細谷 正文
大東文化大学・フェリス女学院大学講師/NPO法人世界遺産アカデミー認定講師

早稲田大学卒業。損害保険会社勤務の傍ら世界遺産を勉強し、退職後いくつかの大学にて関連講座を担当。現在は大学講師と趣味の音楽(クラシック歌手)の二刀流。