about
東アフリカを代表する都市遺跡
ジンバブエ中南部の都市マスビンゴから約30kmの場所にある『大ジンバブエ遺跡』は、11〜15世紀頃にバンツー語系のショナ族によって築かれた巨大な都市遺跡群です。遺跡群は丘の上に築かれた「アクロポリス(丘の遺跡)」、高い石壁に囲まれた「大神殿(大囲壁)」、石の住居が並ぶ「谷の遺跡」の3つの要素で構成されています。宗教的中心地だったアクロポリスは、王族の居住地や儀式の場があったと考えられています。大神殿は14世紀に築かれたもので、その囲いはモルタルを用いず、加工した花崗岩を積み上げてつくられました。高さ約11mの円錐形の塔や住居跡が残されています。谷の遺跡は谷間に点在する住居群で、日干しレンガや石積みの壁でつくられた建物が特徴です。
出土品が語る貿易都市の繁栄ぶり
14世紀の大ジンバブエは、領土内で産出する金や銅、鉄を、アラビア商人が集まるタンザニア南東部の都市キルワ・キシワニへ運んで交易を行って繁栄し、最盛期の人口は1万人を超えていたと推定されています。しかし、都市の過密化により食料の供給が困難になり、森林伐採などの理由から、15世紀中頃に首都は放棄されました。ジンバブエ遺跡の発掘調査では、遥か遠くの中国製と思われるガラス玉や陶磁器の破片、アラビア貨幣なども発見されています。このように発掘された出土品からは、外界との長年の貿易の規模とその繁栄を感じ取ることができます。
アクセス
首都ハラレから最寄り街のマシンゴまでバスで約5時間。マシンゴから大ジンバブエ遺跡まで乗り合いバスで約30分。
執筆協力者PROFILE
広島県出身。平和継承の入口として世界遺産検定を受験。現在は認定講師として大学、専門学校等で講座実施。2021年にポッドキャスト「行きたくなる世界遺産!」(地域情報/トラベル部門最高2位獲得)を開設しパーソナリティを務めつつ世界遺産関連施設で番組イベントを開催。
アクセス
首都ハラレから最寄り街のマシンゴまでバスで約5時間。マシンゴから大ジンバブエ遺跡まで乗り合いバスで約30分。
執筆協力者PROFILE
広島県出身。平和継承の入口として世界遺産検定を受験。現在は認定講師として大学、専門学校等で講座実施。2021年にポッドキャスト「行きたくなる世界遺産!」(地域情報/トラベル部門最高2位獲得)を開設しパーソナリティを務めつつ世界遺産関連施設で番組イベントを開催。
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