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本初子午線の基点となった「グリニッジ天文台」
ロンドン南東部、テムズ川沿いに位置するグリニッジはイギリスにおける水上交通の要となった海事都市です。かつては王宮の1つに過ぎなかったグリニッジですが、大航海時代~19世紀末までイギリスの海の玄関口として大いにその役割を果たしてきました。その大航海時代の名残を見られるのが1675年建造のグリニッジ天文台です。バロック様式の天文台で観測された恒星図によってイギリスの位置と時間が定められました。そして1884年の国際会議によってグリニッジ天文台が経度0度の本初子午線が通る基点として決定されます。その後、天文台はサセックスへ移転しますが、子午線の位置が変わることはありませんでした。王立天文台でのロバート・フックとジョン・フラムスティードの研究は、地球の動きを正確に測定することを可能にし、航海術の発展にも貢献しました。
構成資産「王立病院」、「王妃の家」、「王立公園」
『海事都市グリニッジ』の構成資産の1つである王立病院は、17世紀後半にクリストファー・レンの基本設計に沿って配置が決められました。この病院はイギリスで最も優れたバロック建築の1つとしても有名です。また、イギリス最初のパラディオ様式の建物「王妃の家」はイニゴ・ジョーンズが設計した建造物として有名です。建築後2世紀にわたってイギリス全土の古典的な邸宅や別荘に直接的な影響を与えました。王立公園は、アンドレ・ル・ノートルによる傑作です。不規則な地形に左右対称の景観デザインを適用しています。
アクセス
ロンドン「エンバンクメント」駅から「チャリングクロス」駅を経由して「グリニッジ」まで列車で約21分。
執筆協力者PROFILE
広島県出身。平和継承の入口として世界遺産検定を受験。現在は認定講師として大学、専門学校等で講座実施。2021年にポッドキャスト「行きたくなる世界遺産!」(地域情報/トラベル部門最高2位獲得)を開設しパーソナリティを務めつつ世界遺産関連施設で番組イベントを開催。
アクセス
ロンドン「エンバンクメント」駅から「チャリングクロス」駅を経由して「グリニッジ」まで列車で約21分。
執筆協力者PROFILE
広島県出身。平和継承の入口として世界遺産検定を受験。現在は認定講師として大学、専門学校等で講座実施。2021年にポッドキャスト「行きたくなる世界遺産!」(地域情報/トラベル部門最高2位獲得)を開設しパーソナリティを務めつつ世界遺産関連施設で番組イベントを開催。
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