グアナフアトの歴史地区と鉱山
色鮮やかな建物が立ち並ぶ、銀鉱山の発見で大発展を遂げた都市

遺産DATA

地域 : 北米 保有国 : メキシコ合衆国 分類 : 文化遺産 登録年 : 1988年 登録基準 : (i) (ii) (iv) (vi) 遺産の面積 : 21.675㎢ 座標 : N21 1 0.984 W101 15 20

about

銀の採掘で大発展した歴史都市

グアナフアトはメキシコ中央部の標高2000mの場所に位置し、16世紀に銀鉱山が発見されたことをきっかけに植民都市が築かれました。18世紀には世界有数の銀の採掘地となり、銀産出量は全世界の4分の1を占めるほどでした。しかし銀によって富を得ていたのは一部のスペイン人であったため、19世紀初頭には都市周辺で反乱軍が蜂起し、メキシコ独立運動で反乱軍が初勝利をおさめました。また本世界遺産は2010年に登録された世界遺産「カミノ・レアル・デ・ティエラ・アデントロ」にも含まれています。

国際イベントも行われるフアレス劇場

グアナフアトの名所の一つであるフアレス劇場は、様々な国際イベントが開催されています。セルバンテス国際芸術祭もこの劇場で開催されます。19世紀後半から20世紀初頭にかけて建設された劇場は、1903年の「アイーダ」の上演とともに開館されました。ローマ風の建築様式で、ホール内部はムーア式の折衷的な建築です。内部のバルコニー等にはアラベスク模様が施されています。

アクセス

レオン国際空港から約100㎞。

執筆協力者PROFILE

角濱 さくら
角濱 さくら
NPO法人世界遺産アカデミー認定講師/大学生

筑波大学人文・文化学群人文学類在学。2021年度「世界遺産✕SDGsチャレンジ!」小論文部門、2022年度「世界遺産✕SDGs教員養成プログラム」で最優秀賞。現在は中央アジアを中心とする無形文化遺産の保護や活用について関心がある。

Properties

バレンシアナ教会

バレンシアナ教会

Iglesia de la Valenciana (Templo de San Cayetano)

1775年に建設が開始された。サン・カタジェタノ教会としても知られる。鉱山主のバレンシアナ伯爵が建てた教会で、過剰な装飾が特徴の教会のため装飾は「ウルトラ・バロック」と称される。教会の祭壇には金が使用されている。
グアナフアト大聖堂

グアナフアト大聖堂

Basílica Colegiata de Nuestra Señora de Guanajuato

1671年に建設が開始され、地元の鉱夫の支援で25年後に工事が完了した。教会の聖母像はスペインのフェリペ2世が鉱山業発展の感謝の印として寄進した。建築はバロック様式で、グアナフアトの鉱山の素晴らしさが伝わる教会。
地下街

地下道

Calle Subterranea

全長約3kmの地下道で、渋滞の緩和や川の流れを変更するために建設された。現在ではグアナフアトの観光地の一つ。1976年の排水溝トンネルが完成以降、街が経験した度重なる洪水を防いでいる。
ラ・コンパニア教会

ラ・コンパニア教会

Templo de la Compañía de Jesús

バレンシアナ教会同様バロック様式の建築。そのためバレンシアナ教会と並んで中南米で最も美しいバロック様式の建築と称されている。

遺産DATA

地域 : 北米
分類 : 文化遺産
登録年 : 1988年
登録基準 : (i) (ii) (iv) (vi)
遺産の面積 : 21.675㎢
座標 :N21 1 0.984 W101 15 20

アクセス

レオン国際空港から約100㎞。

執筆協力者PROFILE

角濱 さくら
角濱 さくら
NPO法人世界遺産アカデミー認定講師/大学生

筑波大学人文・文化学群人文学類在学。2021年度「世界遺産✕SDGsチャレンジ!」小論文部門、2022年度「世界遺産✕SDGs教員養成プログラム」で最優秀賞。現在は中央アジアを中心とする無形文化遺産の保護や活用について関心がある。