グウィネズのエドワード1世王の城郭群
アイリッシュ海を臨む小高い岩山にたつハーレフ城

遺産DATA

地域 : ヨーロッパ 保有国 : 英国(グレートブリテン及び北アイルランド連合王国) 所在地 : Gwynedd, North Wales 分類 : 文化遺産 登録年 : 1986年 登録基準 : (i) (iii) (iv) 遺産の面積 : 0.06㎢ 座標 : N52 51 36 W4 6 32.4(ハーレフ城)

about

アイアン・リングと呼ばれた城郭群

13世紀後半から14世紀初期にかけて北ウェールズのグウィネズに築かれた、ボーマリス城とハーレフ城、カーナーヴォン城と市壁、コンウィ城と市壁の4つの城と2つの市壁が世界遺産に登録されています。この一帯は、かつてグウィネズ王国が置かれた場所でした。イングランド王のエドワード1世は1277年と1282~1284年にかけてウェールズに侵攻すると、最後まで激しく抵抗したこの地に抵抗を抑えるための城と市壁を築き始めました。王の命令でウェールズ一帯に築かれた城郭群は「アイアン・リング(鉄の輪)」と呼ばれています。世界遺産に登録されている4つの城は、王に仕えた軍事建築家のジェームズ・オブ・セント・ジョージによるもので、中でもボーマリス城とハーレフ城は傑作と称されています。

中世を研究する上でも重要な史料

ボーマリス城とハーレフ城は、13世紀末の軍事建築の特徴である、同心円の構造で張り巡らされた二重の城壁と、美しい石積みの造形が融合した傑作です。城はできる限りオリジナルの状態を保つように保護されてきたため、城の間取りや形状、材質、構成要素などは、建設当時の状況をよく伝えています。また4つの城を含む城郭群では、王室が城郭建築を発注した際の記録がよく残されている点も特徴です。コルヴィン編の『王の建設の歴史』には、建設に携わった労働者の出身地や現場で採取された石材の使用記録、工事の資金調達の概要などが示されており、中世史を研究する上での貴重な史料となっています。

アクセス

ロンドンからチェスター駅まで電車で約2時間。そこから最も近いコンウィ城まで電車で約1時間半。ハーレフ城はロンドンからシュルースベリー経由で約6時間。

執筆協力者PROFILE

NPO法人世界遺産アカデミー主任研究員

北海道大学大学院博士後期課程を満期単位取得退学。仏グルノーブル第Ⅱ大学留学。2008年より現職。世界遺産に関するさまざまな書籍の編集・執筆・監修を手掛けるほか、「チコちゃんに叱られる!」(NHK)などの多くのメディア出演や、全国各地で100本を超す講演・講座を実施している。著書に『13歳からの世界遺産』(マイナビ出版)、『世界遺産のひみつ』(イースト・プレス)など。
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遺産DATA

所在地 : Gwynedd, North Wales
分類 : 文化遺産
登録年 : 1986年
登録基準 : (i) (iii) (iv)
遺産の面積 : 0.06㎢
座標 :N52 51 36 W4 6 32.4(ハーレフ城)

アクセス

ロンドンからチェスター駅まで電車で約2時間。そこから最も近いコンウィ城まで電車で約1時間半。ハーレフ城はロンドンからシュルースベリー経由で約6時間。

執筆協力者PROFILE

NPO法人世界遺産アカデミー主任研究員

北海道大学大学院博士後期課程を満期単位取得退学。仏グルノーブル第Ⅱ大学留学。2008年より現職。世界遺産に関するさまざまな書籍の編集・執筆・監修を手掛けるほか、「チコちゃんに叱られる!」(NHK)などの多くのメディア出演や、全国各地で100本を超す講演・講座を実施している。著書に『13歳からの世界遺産』(マイナビ出版)、『世界遺産のひみつ』(イースト・プレス)など。
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