サウジアラビアのハーイル地方にある壁画
時代が下るにつれ、ラクダなどが描かれるようになった

遺産DATA

地域 : 西・南アジア 保有国 : サウジアラビア王国 分類 : 文化遺産 登録年 : 2015年 登録基準 : (i) (iii) 遺産の面積 : 20.438㎢ バッファ・ゾーン : 36.095㎢ 座標 : N28 0 38 E40 54 47(ジャバル・ウンム・シンマン)

about

2つの地域で構成され、アラビア半島周辺で最大規模

サウジアラビア中北部ハーイル地方にある、ジュッバとシュワイミスにある壁画群は、サウジアラビアだけでなくアラビア半島周辺でも最大規模とされるもので、古代からの砂漠地帯での生活を伝えるものです。ジュッバのジャバル・ウンム・シンマン(ウンム・シンマン山)という名前は、〝地面に伏せて休む2つのコブを持つラクダ〟に似ていることに由来します。この岩肌に残る岩絵や碑文は、その内容から、新石器時代からイスラームが誕生し発展するまでの大変長い時代を辿ることができます。また、その麓にはかつて湖が存在し、ネフド砂漠南部に生きる人たちや動物たちにとっては、新鮮な水の供給源でした。

犬を連れた人物やライオンが歩き回っているような岩絵も

一方、シュワイミスにある、ジャバル・アル・マンジュールとラアトは、わずか数十年前に発見されたばかりの遺跡です。今は砂に埋もれてしまったワディ(枯れ川)に位置しており、そこに残る人物や動物などの岩絵や碑文は、1万年に及ぶ人類史を物語るとも言われています。なかには、犬を連れて狩りをする弓を携えた人物や、ライオンが歩き回っているようなユニークな岩絵も発見されています。ジュッバとシュワイミスの両地域にある壁画群は、簡素な石槌を用いた技法で描かれたものです。これらの地域では、完新世中期(約5,000年前)から砂漠化が進行し、人々の居住様式を変化させましたが、そうした環境の変化は、乾燥に強いラクダが多く描かれるようになるなど、岩絵の中にも表れています。

アクセス

ジュッバへは、リヤドやジッダから空路でハーイルへ。ハーイル市内からはレンタカーなどで移動可能。約1時間半かかる。シュワイミスへは、ハーイル市内からレンタカーで3時間から4時間かかる。ハーイル市内からの現地ツアーもある。

執筆協力者PROFILE

記者(フリーランス)/NPO法人世界遺産アカデミー認定講師

北海道出身。高校時代にAFSでタイ王国へ交換留学。その後、同志社大学へ進学し、卒業後は専門紙記者として10年働いたのち、一般メディアで編集および取材活動に従事。世界遺産検定マイスター。特に好きな分野は、一神教などの宗教・信仰関連遺産。趣味は華道。

遺産DATA

分類 : 文化遺産
登録年 : 2015年
登録基準 : (i) (iii)
遺産の面積 : 20.438㎢
バッファ・ゾーン : 36.095㎢
座標 :N28 0 38 E40 54 47(ジャバル・ウンム・シンマン)

アクセス

ジュッバへは、リヤドやジッダから空路でハーイルへ。ハーイル市内からはレンタカーなどで移動可能。約1時間半かかる。シュワイミスへは、ハーイル市内からレンタカーで3時間から4時間かかる。ハーイル市内からの現地ツアーもある。

執筆協力者PROFILE

記者(フリーランス)/NPO法人世界遺産アカデミー認定講師

北海道出身。高校時代にAFSでタイ王国へ交換留学。その後、同志社大学へ進学し、卒業後は専門紙記者として10年働いたのち、一般メディアで編集および取材活動に従事。世界遺産検定マイスター。特に好きな分野は、一神教などの宗教・信仰関連遺産。趣味は華道。