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初期ロマネスク様式を代表する建築
ドイツ北部のヒルデスハイムにある聖ミヒャエル聖堂と聖マリア大聖堂は、どちらもロマネスク時代の建築様式を理解するうえで非常に貴重な内部装飾の要素を数多く含んでいます。2つの建物は800mほど離れており、1015年に造られた「聖マリアの青銅の扉」は創世記とキリストの生涯を描いていて、聖ミヒャエルの青銅柱(1020年頃)はトラヤヌスの柱に着想を得た螺旋装飾で新約聖書の場面を表現しています。これらは古代以来で初めての大規模な鋳造作品で、どちらもベルンヴァルト司教の依頼によって制作されました。
聖ミヒャエル聖堂
聖ミヒャエル聖堂は、1010年から1020年の間に建てられたもので、オットー朝ロマネスク美術に特徴的な、二つの後陣を持つ左右対称になっています。特に内部の木製天井や彩色された漆喰装飾、有名な青銅の扉、そしてベルンヴァルトの青銅柱は、聖マリア大聖堂の宝物とともに、神聖ローマ帝国時代のロマネスク教会建築の傑出した例として非常に価値があります。バシリカ式の構造で、東西の後陣それぞれに大きく張り出した翼廊があり、両翼廊の破風軸上には円形の優雅な塔が立ち、交差部には重厚なランタン塔がそびえています。身廊では、四角いインポスト柱と立方体の柱頭を持つ円柱が交互に並び、オットー朝およびロマネスク美術において成功を収めた独特の立面構成を生み出しています。そして聖ミヒャエル聖堂には、聖ベルンヴァルトが1192年に列聖された後に制作された、聖歌隊席の彩色漆喰装飾と、身廊を覆う驚くべき天井画があり、この天井は長さ27.6m、幅8.7mで「エッサイの樹」が描かれていて、1130年頃に1,300枚の木片を使って作られています。スイスのツィリス教会と並んで、こうした非常に壊れやすい構造が現存する唯一の例です。
聖マリア大聖堂
聖マリア大聖堂は1046年の火災後に再建されましたが、元の地下聖堂は今も残っています。身廊の構成は、聖ミヒャエル教会をモデルにしていて、柱の間に円柱が二本ずつ交互に並ぶ構造が特徴で、よりスリムなプロポーションになっています。さらに、聖マリア大聖堂にはヘツィロ司教の光の冠や、コンラート司教(1225〜1230年頃)の金メッキ青銅の洗礼盤もあります。
アクセス
成田・羽田・関空などからフランクフルト国際空港へ直行便で移動。フランクフルトからヒルデスハイムへは、フランクフルト空港駅からICE(高速列車)でハノーファー中央駅へ約2時間、ハノーファー中央駅からローカル列車でヒルデスハイム駅へ約30分。
執筆協力者PROFILE
民間企業勤務のサラリーマン。趣味は世界遺産と言語。「リラの僧侶」の名で世界遺産ポッドキャスト「ニュースで読み解く世界遺産」のラジオパーソナリティーを担当。好きな世界遺産はリラの修道院。
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成田・羽田・関空などからフランクフルト国際空港へ直行便で移動。フランクフルトからヒルデスハイムへは、フランクフルト空港駅からICE(高速列車)でハノーファー中央駅へ約2時間、ハノーファー中央駅からローカル列車でヒルデスハイム駅へ約30分。
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民間企業勤務のサラリーマン。趣味は世界遺産と言語。「リラの僧侶」の名で世界遺産ポッドキャスト「ニュースで読み解く世界遺産」のラジオパーソナリティーを担当。好きな世界遺産はリラの修道院。
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