about
美しさと知恵が詰まった木造建築の傑作
兵庫県姫路市の丘に立つ姫路城は、天守や櫓など82棟が現存し、約1.07㎢の広大な城郭を形成しています。白く統一された壁と重なる屋根のシルエットが織りなす優美な佇まいは、城下町からも一望できます。また、石垣には敵の侵入を防ぐため下部が緩やかで上部が急になる「扇の勾配」が施され、見た目の美しさと堅牢さを持っています。城壁に空けられた狭間と呼ばれる穴は、弓や鉄砲を構えるためのもので、丸や三角、四角など多彩な形状が用いられています。姫路城はまさに、美と戦略が融合した日本の城づくりの粋を体現する存在です。
13家48代が守った不戦の名城
姫路城の起源は1333年、赤松氏が砦を築いたことに始まります。以来、羽柴秀吉や池田輝政、本多忠政といった武将たちが時代ごとに増築を行い、1617年には現在の壮麗な姿が完成しました。西国支配の拠点として重視されたものの、大きな戦に巻き込まれることなく、13の家系・48代の城主のもとで平穏に受け継がれてきました。また、明治以降の廃城令や戦災、自然災害を奇跡的に免れたことも、姫路城の特筆すべき点のひとつです。さらに平成の大修理を経て、その美しさは今も変わらず人々を魅了し続けています。
アクセス
姫路駅北口から「大手門前」までバスで約5分。バス停から徒歩で約5分。姫路駅から徒歩の場合は約20分。
執筆協力者PROFILE
世界遺産をテーマに、文化・歴史・自然の魅力を多角的に伝えるPodcast番組を展開。遺産の価値に加え、現代に通じる暮らしの哲学や自然共生の視点を取り入れた発信を行う。大学や世界遺産関連施設での講演・イベント出演のほか、2025年大阪・関西万博での登壇も経験。
アクセス
姫路駅北口から「大手門前」までバスで約5分。バス停から徒歩で約5分。姫路駅から徒歩の場合は約20分。
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世界遺産をテーマに、文化・歴史・自然の魅力を多角的に伝えるPodcast番組を展開。遺産の価値に加え、現代に通じる暮らしの哲学や自然共生の視点を取り入れた発信を行う。大学や世界遺産関連施設での講演・イベント出演のほか、2025年大阪・関西万博での登壇も経験。
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