about
平和の大切さを伝え続ける広島のシンボル
原爆ドームは、1945年8月6日に広島に投下された人類史上初の原子爆弾によって被曝した建物です。爆心地からわずか西北約150mの至近距離で壊滅的な被害を受けながらも、中心部分は倒壊を免れ、今なお当時の姿をとどめています。この建物は核兵器の悲惨さを伝える象徴であり、核兵器廃絶と世界の恒久平和を願う平和記念碑として、国境を越えて半世紀以上にわたり平和の尊さを伝え続けています。毎年8月6日には、原爆慰霊碑の前で「平和記念式典」が行われ、原爆投下の時刻に合わせて黙とうが捧げられます。この式典では平和宣言が読み上げられ、未来に向けた核兵器廃絶の誓いが世界に向けて発信されます。
原爆ドームの過去
原爆ドームのもとの建物は、1915年に「広島県物産陳列館」として建てられました。設計はチェコ出身の建築家ヤン・レツルによるもので、レンガ造りの3階建てで、中央には楕円形のドームをのせた4階建ての階段室があり、美しい洋風建築でした。建物は県内の特産品展示や商工業の振興に利用されるほか、美術展や博覧会など文化事業の場としても活用されました。後に「広島県産業奨励館」と改称され、戦時中は官公庁の事務所として使われていました。かつて多くの人で賑わった豊かな場所も、戦争によってその姿を大きく変え、今では平和を願う象徴として静かに立ち続けています。
アクセス
広島駅から広島平和記念碑まで、車またはバスで約15分。
執筆協力者PROFILE
世界遺産をテーマに、文化・歴史・自然の魅力を多角的に伝えるPodcast番組を展開。遺産の価値に加え、現代に通じる暮らしの哲学や自然共生の視点を取り入れた発信を行う。大学や世界遺産関連施設での講演・イベント出演のほか、2025年大阪・関西万博での登壇も経験。
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広島駅から広島平和記念碑まで、車またはバスで約15分。
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世界遺産をテーマに、文化・歴史・自然の魅力を多角的に伝えるPodcast番組を展開。遺産の価値に加え、現代に通じる暮らしの哲学や自然共生の視点を取り入れた発信を行う。大学や世界遺産関連施設での講演・イベント出演のほか、2025年大阪・関西万博での登壇も経験。
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