ホルトバージ国立公園:プスタ(大平原)
灰色牛は長い間肉牛として輸出され、ハンガリーの経済を支えてきた

遺産DATA

地域 : ヨーロッパ 保有国 : ハンガリー 所在地 : Counties of Borsod-Abaúj-Zemplén, Heves, Hajdú-Bihar and Jász-Nagykun-Szolnok 分類 : 文化遺産 登録年 : 1999年 登録基準 : (iv) (v) 遺産の面積 : 748.2㎢ バッファ・ゾーン : 1,993.8㎢ 座標 : N47 35 40.488 E21 9 24.408

about

ハンガリーを代表する大平原プスタ

中央ヨーロッパ西部から東ヨーロッパにかけて、プスタという大平原が広がっています。その大部分をハンガリーが領有していますが、ハンガリー東部のプスタは『ホルトバージ国立公園』の名で世界遺産に登録されています。なお、同国立公園はハンガリー初の国立公園であり、湿地林や三日月湖、沼地なども広がり、1979年にラムサール条約にも登録されています。ただ、世界遺産に関しては、プスタ自体の遺産価値は現在認められておらず、この地で2,000年以上にわたって伝統的な牧畜利用がされてきたことや、人と自然が調和した文化的景観が認められ、自然遺産ではなく文化遺産として登録されています。この地は放牧に適しており、何と紀元前2000年頃から遊牧民が移住してきたということもわかっています。

ホルトバージ国立公園:プスタ(大平原)
ハンガリー原産、螺旋状の角を持つラツカ羊(©nordantin/Adobe Stock)

先史時代から近代までの人類の痕跡を垣間見る

国立公園の面積は約800㎢であり、300種を超える野鳥が生息しています。また、先史時代から近代にいたるまでの人類が残した痕跡を見ることもできます。例えば、新石器時代からの古代集落跡を示す「テル」という低い塚などもあれば、1833年に完成したハンガリーで最長(92m)で最古の石橋である「九つのアーチ橋」や17世紀末から19世紀の「チャールダ」と呼ばれる宿屋などの建造物が残ります。ハンガリー人は9世紀末にこの地に定住し、牧畜を基盤としてさまざまな交易ネットワークを形成していました。羊の仲間であるラツカは、角がこよりのようにねじれているのが特徴です。ラツカ羊とともに放牧される灰色牛は重要な輸出品となっていました。こうした大自然の中で人間が作り上げた風景は素晴らしく、何世紀にもわたり芸術家や詩人に大きなインスピレーションを与えてきました。

アクセス

首都ブダペストから直通の列車で約3時間半。

執筆協力者PROFILE

京都橘大学・大阪成蹊大学講師/NPO世界遺産アカデミー認定講師/世界遺産検定マイスター

世界遺産検定初代マイスターの一人。地歴公民科の教諭として7年間大阪の公立高校で勤務。現在、世界遺産アカデミー認定講師として大学や私立中学で講義、授業を展開。また、自身のYouTubeチャンネル「翼の世界史チャンネル」で受験世界史の動画を配信。

遺産DATA

保有国 : ハンガリー
所在地 : Counties of Borsod-Abaúj-Zemplén, Heves, Hajdú-Bihar and Jász-Nagykun-Szolnok
分類 : 文化遺産
登録年 : 1999年
登録基準 : (iv) (v)
遺産の面積 : 748.2㎢
バッファ・ゾーン : 1,993.8㎢
座標 :N47 35 40.488 E21 9 24.408

アクセス

首都ブダペストから直通の列車で約3時間半。

執筆協力者PROFILE

京都橘大学・大阪成蹊大学講師/NPO世界遺産アカデミー認定講師/世界遺産検定マイスター

世界遺産検定初代マイスターの一人。地歴公民科の教諭として7年間大阪の公立高校で勤務。現在、世界遺産アカデミー認定講師として大学や私立中学で講義、授業を展開。また、自身のYouTubeチャンネル「翼の世界史チャンネル」で受験世界史の動画を配信。