イワノヴォの岩窟教会群
パレオロゴス・ルネサンス期を代表するフレスコ画が残る

遺産DATA

地域 : ヨーロッパ 保有国 : ブルガリア共和国 所在地 : Village of Ivanovo, 16 km from the town of Ruse, Province of Ruse 分類 : 文化遺産 登録年 : 1979年 登録基準 : (ii) (iii) 遺産の面積 : 1.719㎢ 座標 : N43 41 41.489 E25 59 16.4

about

約300の石窟教会が築かれた

ブルガリア北東部、ルセンスキ・ロム川の渓谷にあるイノヴォ村の周辺には、岩をくり抜いて造られた石窟教会礼拝堂、修道院、修行僧の住居などの複合施設が広がっています隠者たちがこの地の断崖に自らの住居や教会を掘り始めのは、12世紀頃のことです。ノヴォの教会群に描かれたフレスコ画は、14世紀の絵画とブルガリア中世美術における卓越した芸術性と感性を示していて、南東ヨーロッパのキリスト教美術における重要な成果です。 

タルノヴォ派のフレスコ画の傑作

これらのフレスコ画は、その表現力において、パレオロゴス様式の他の歴史的建築物を凌駕しています新古典主義的な精神と主題の要素を持ち、ビザンティンの伝統的なイコン画の様式からは一線を画していて、表現力豊かなヘレニズム美術との強いつながりが見られるのが特徴です。裸体表現、風景、建築背景を取り入れた構図、ドラマ性、感情的な雰囲気などが融合し、タルノヴォ派の絵画と記念碑的美術の傑作として高く評価されています。現在保存状態の良好なフレスコ画はわずか5ヵ所の洞窟内だけとなっています。 

アクセス

成田・羽田・関空などからイスタンブールやドーハ経由でソフィア空港へ移動、ソフィアからルセへ長距離バス(約6〜7時間)を利用。ルセからイヴァノヴォへはルセ駅から鉄道でイヴァノヴォ駅へ行き(約25分)、そこから教会群まで約5.5kmを徒歩かタクシーで移動。ルセからタクシーで直接アクセスする場合は約30分。

執筆協力者PROFILE

渡邊 圭
渡邊 圭
NPO法人世界遺産アカデミー認定講師/世界遺産検定マイスター(世界遺産アカデミー賞)

民間企業勤務のサラリーマン。趣味は世界遺産と言語。「リラの僧侶」の名で世界遺産ポッドキャスト「ニュースで読み解く世界遺産」のラジオパーソナリティーを担当。好きな世界遺産はリラの修道院。

遺産DATA

所在地 : Village of Ivanovo, 16 km from the town of Ruse, Province of Ruse
分類 : 文化遺産
登録年 : 1979年
登録基準 : (ii) (iii)
遺産の面積 : 1.719㎢
座標 :N43 41 41.489 E25 59 16.4

アクセス

成田・羽田・関空などからイスタンブールやドーハ経由でソフィア空港へ移動、ソフィアからルセへ長距離バス(約6〜7時間)を利用。ルセからイヴァノヴォへはルセ駅から鉄道でイヴァノヴォ駅へ行き(約25分)、そこから教会群まで約5.5kmを徒歩かタクシーで移動。ルセからタクシーで直接アクセスする場合は約30分。

執筆協力者PROFILE

渡邊 圭
渡邊 圭
NPO法人世界遺産アカデミー認定講師/世界遺産検定マイスター(世界遺産アカデミー賞)

民間企業勤務のサラリーマン。趣味は世界遺産と言語。「リラの僧侶」の名で世界遺産ポッドキャスト「ニュースで読み解く世界遺産」のラジオパーソナリティーを担当。好きな世界遺産はリラの修道院。