about
信奉心が育んだ都市の発展と文化交流
ジッダは紅海に面したサウジアラビア西部にある港町で、イスラム教の聖地として知られるメッカへの巡礼へと向かう玄関口です。7世紀に、第3代正統カリフのウスマーン・イブン・アッファーンが約70km東にあるメッカの外港として整備したことで巡礼者が多く訪れるようになり、中東だけでなく、アフリカやアジアのイスラム教徒が居住し、国際都市として繁栄していきました。異なる文化が背景にありながらも同じ宗教を信奉する人たちが集うことで、自然と文化の交流が生まれました。
高温多湿な気候に適応した独特の建築様式
ジッダの歴史地区では、紅海の両岸でかつてみられた独特の建築様式による建物が残っています。紅海のサンゴを使った建物や、木造の出窓「ロシャン」が装飾された建物が目を引きます。高温多湿な気候に適応したもので、これらはかつて紅海で見られた建築様式です。ジッダではそれらが今も残っており、貴重な存在となっています。これらの建築物は16世紀から20世紀初頭にかけて、紅海やインド洋で航路が広がり、交流が盛んになったことも大きく影響しています。
注目を集める観光に開かれたサウジアラビア
イスラム教徒にとって「ハッジ」と呼ばれるメッカ巡礼は、一生に一度は行うべき義務とされています。ハッジと強く結びついて発展してきた港湾都市のジッダは、飛行機など移動手段が多様化した現代でも、変わらず多くの巡礼者にとってハッジの拠点であり続けています。そのイスラム教を国教としているサウジアラビアは2019年9月から観光ビザの発給を始め、他国からの観光目的の入国を解禁しました。2030年には首都リヤドで万博開催が決まっているなど、近年は観光面の動きが活発となっています。そんな中で、2021年にはジッダの歴史地区の再開発プロジェクトが発表されました。持続可能な形で保存、保全しつつ、経済活性につなげるとうたっています。イスラム教の信奉者によって変わらず愛されているジッダが、「生きる遺産」としてどう存在していくか、注目されます。
アクセス
日本からの直行便はないため、首都リヤドを経由して国内線への乗り換えや、ドバイやバンコクを経由するなどルートでアクセス。
執筆協力者PROFILE
民間企業勤務のサラリーマンで、知識量よりも考え方の多様性を充実させることに重きを置く。暫定リスト入りを目指している「四国八十八箇所霊場と遍路道」で、お接待などで外国人やお遍路さんに遍路文化や世界遺産の魅力を伝える活動をライフワークにしている。趣味は辺境地の世界遺産巡り、世界遺産関連の書籍や手ぬぐいの収集、発酵食品作りなど。
アクセス
日本からの直行便はないため、首都リヤドを経由して国内線への乗り換えや、ドバイやバンコクを経由するなどルートでアクセス。
執筆協力者PROFILE
民間企業勤務のサラリーマンで、知識量よりも考え方の多様性を充実させることに重きを置く。暫定リスト入りを目指している「四国八十八箇所霊場と遍路道」で、お接待などで外国人やお遍路さんに遍路文化や世界遺産の魅力を伝える活動をライフワークにしている。趣味は辺境地の世界遺産巡り、世界遺産関連の書籍や手ぬぐいの収集、発酵食品作りなど。
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