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さまざまな資産を残す朝鮮半島の古都
北朝鮮南部にある開城(ケソン)は、10~14世紀まで繁栄した高麗(918~1392年)の都となった場所です。高麗は、新羅を倒して王建が建てた王朝で、モンゴルの支配を受けながらも1392年に朝鮮王朝が出来るまでは朝鮮半島で圧倒的な力を有していました。その都でもあった開城の歴史遺跡地区は、満月台(マンウォルデ)宮殿跡や王建の陵墓、天文・気象観測所であった瞻星台(チョムソンデ)、二つの教育機関や三重の城壁跡など、12の構成資産から成り立っています。教育機関とは、高麗時代の最高学府であった高麗成均館(ソンギュングァン)と、儒教の私塾であった崧陽(スンヤン)書院を指します。
風水思想に基づいて設計された都市
開城の都市計画や建築物の立地は、風水を重視して配置されています。風水思想では、東西南北の方角を司る四神が存在するのに相応しいとされる土地のことを「四神相応」といいます。具体的には北を玄武、東を蒼龍、南を朱雀、西を白虎が司り、北側に山、南側に水(川や海など)、東西に丘陵がある地形が理想とされてきました。開城はまさにこの条件を満たした都市で、中国や日本の古代都城が、碁盤目状の区画と左右対称の配置であるのに対し、開城は風水に基づく不規則で自然地形を活かした都市設計がなされています。王宮や王陵、外壁の配置も風水思想に基づいており、自然と調和している点が特徴です。
アクセス
執筆協力者PROFILE
世界遺産検定初代マイスターの一人。地歴公民科の教諭として7年間大阪の公立高校で勤務。現在、世界遺産アカデミー認定講師として大学や私立中学で講義、授業を展開。また、自身のYouTubeチャンネル「翼の世界史チャンネル」で受験世界史の動画を配信。
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執筆協力者PROFILE
世界遺産検定初代マイスターの一人。地歴公民科の教諭として7年間大阪の公立高校で勤務。現在、世界遺産アカデミー認定講師として大学や私立中学で講義、授業を展開。また、自身のYouTubeチャンネル「翼の世界史チャンネル」で受験世界史の動画を配信。
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