about
遷都とともに移動する聖なる遺物
スリランカのキャンディには、仏教の中でも重要な遺物「ブッダの犬歯」が納められた聖地があります。16世紀にヴィマラ・ダルマ・スーリヤ1世がキャンディに都を移した際、仏歯を祀るために建てたダラダーマーリガーワ寺院です。祀られた犬歯は、4世紀にインドからスリランカに嫁いだ王女によってもたらされたもので、長い間王国の象徴として守られてきました。さらにこの犬歯は都が移るたびに一緒に移動したといわれており、仏教世界においてその存在の重要性が伝わります。
2,500年以上の文化を伝えるシンハラ王国最後の都
キャンディはシンハラ王国の最後の都として知られており、2,500年以上にわたりその文化が守られてきました。この地は防御の面で自然環境に恵まれ、周囲の山々に囲まれた天然の要塞が、外敵からこの土地を守りました。16世紀にシンハラ朝の都となった後にはポルトガルやオランダの侵攻に耐えましたが、1815年にイギリスの侵攻によって滅ぶことになります。シンハラ王国時代の歴史を残す重要な場所でもあり、最もスリランカらしい街並みであると評価されています。
アクセス
コロンボからキャンディまで飛行機で約1時間(電車の場合は約3時間)。
執筆協力者PROFILE
世界遺産をテーマに、文化・歴史・自然の魅力を多角的に伝えるPodcast番組を展開。遺産の価値に加え、現代に通じる暮らしの哲学や自然共生の視点を取り入れた発信を行う。大学や世界遺産関連施設での講演・イベント出演のほか、2025年大阪・関西万博での登壇も経験。
アクセス
コロンボからキャンディまで飛行機で約1時間(電車の場合は約3時間)。
執筆協力者PROFILE
世界遺産をテーマに、文化・歴史・自然の魅力を多角的に伝えるPodcast番組を展開。遺産の価値に加え、現代に通じる暮らしの哲学や自然共生の視点を取り入れた発信を行う。大学や世界遺産関連施設での講演・イベント出演のほか、2025年大阪・関西万博での登壇も経験。
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