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氷河と雪、サバンナが織り成す奇跡の絶景
アフリカ大陸で一番高い山、それがキリマンジャロです。標高は5,895mもあります。山名のキリマンジャロは、スワヒリ語で「山」を意味する「キリマ」と、チャガ語で「白さ」という意味の「ンジャロ」が組み合わさったものとされています。タンザニア北東部、赤道直下にあるこの山は、サバンナの草原に囲まれながらも、雪をかぶった山がそびえる対照的な姿が幻想的です。周囲にはサル、ヒョウ、ライオン、ゾウなど多くの動物が暮らしており、中には絶滅の危機にある貴重な種類も生息します。標高3,000mを超えるあたりから、ヒースと呼ばれる灌木地帯や草原が広がり、色とりどりの野生の草花が見られます。さらに4,000mを越えると、昼間は気温が40度近くまで上がる一方で、夜は氷点下にまで冷え込む過酷な環境となり、生き物の姿はぐっと少なくなります。それでも、厳しい自然に適応して生きる植物や動物がわずかに息づいています。
3つの火山がつくる巨大な山
キリマンジャロは、約75万年前から始まった火山活動によって形成されたと考えられています。この巨大な山塊は、キボ峰、マウェンジ峰、シラー峰という3つの火山によって構成されています。東に位置するシラー峰は、マサイ族の間で「神の家」として崇められてきました。中央にそびえるキボ峰の山頂には、レープマン氷河やアロー氷河、クレデナー氷河といった氷河が見られますが、地球温暖化などの影響によって、年々その規模が小さくなっていると報告されています。
アクセス
キリマンジャロ国際空港からモシまで車で約1時間。モシからキリマンジャロ国立公園エリアまで車で約1時間。
執筆協力者PROFILE
世界遺産をテーマに、文化・歴史・自然の魅力を多角的に伝えるPodcast番組を展開。遺産の価値に加え、現代に通じる暮らしの哲学や自然共生の視点を取り入れた発信を行う。大学や世界遺産関連施設での講演・イベント出演のほか、2025年大阪・関西万博での登壇も経験。
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キリマンジャロ国際空港からモシまで車で約1時間。モシからキリマンジャロ国立公園エリアまで車で約1時間。
執筆協力者PROFILE
世界遺産をテーマに、文化・歴史・自然の魅力を多角的に伝えるPodcast番組を展開。遺産の価値に加え、現代に通じる暮らしの哲学や自然共生の視点を取り入れた発信を行う。大学や世界遺産関連施設での講演・イベント出演のほか、2025年大阪・関西万博での登壇も経験。
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