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921年から944年にかけてクメール王国の都が置かれた都市遺跡
「コー・ケー:古代リンガプラもしくはチョック・ガルギャーの考古遺跡」は、921年から944年にかけてクメール王国の首都でした。ダンレク山脈とクーレン山脈に挟まれた緩やかな丘陵地帯の鬱蒼とした広葉樹林に部分的に隠れたこの遺跡は数多くの寺院や聖域、関連する彫刻、碑文、壁画、考古学的遺跡、水利施設で構成されています。コー・ケーはジャヤヴァルマン4世によって921年に建設され、921年から928年まではアンコールと並ぶ二つの首都の一つであり、944年までは単独の首都でした。
古代インドの宇宙観に基づいて築かれた王都
王都は、サンスクリット語で「リンガプラ」(リンガの都)、クメール語で「チョック・ガルギャー」(コーキーの木がある池)と呼ばれ、現在ではコー・ケーと呼ばれています。王都は大寺院とその参道を中心に整然と構成されています。中心となるのはプラサット・トム寺院複合体で、須弥山を模した高さ35mの七段ピラミッド「プラサット・プラン」、乳海を象徴する堀、リンガを祀る神殿などの建造物が直線的に並んでいます。コー・ケー様式といわれるダイナミックな表現はその後の王朝や周辺国にも影響を与えました。

遺跡に残る大きな文字で刻まれた73枚の碑文
遺跡には大きな文字で刻まれた73枚の碑文が残されています。それによると928年から944年の間コー・ケーの都には約1万人が住んでいたとされています。碑文には、国王からの寄進、寺院建設、僧侶や従者の名簿、村の名称、税の徴収、労働力の管理などが記されています。プラサット・ダムレイ(象寺院)の碑文には本殿に安置された高さ約4.05mのシヴァ神のリンガを支える台座について述べられています。また、プラサット・トム(大寺院)にあるサンスクリット語の碑文には921年に「トリブヴァネーシュヴァラ」(三つの世界を支配するシヴァ神)というリンガが建立されたことが記されています。
アクセス
コー・ケーはシェムリアップから北東に約90kmの位置にあり車で約2時間半かかる。見学には1時間半ほど必要。日本からシェムリアップまでの直行便はないため、ベトナムのハノイやホーチミン、またはタイのバンコクを経由する必要がある。なお2025年12月現在、軍事衝突の影響により、タイとの国境から50km以内には外務省から危険レベル3の渡航中止勧告が出ている。
執筆協力者PROFILE
國學院大学文学部史学科卒。東海大学大学院文学研究科史学専攻修士課程修了。文学修士。NPO法人世界遺産アカデミー認定講師。世界遺産検定マイスター。歴史能力検定1級。世界史、世界遺産、ビッグヒストリーに関するさまざまな書籍の執筆・翻訳・監修を手掛けてきた。
アクセス
コー・ケーはシェムリアップから北東に約90kmの位置にあり車で約2時間半かかる。見学には1時間半ほど必要。日本からシェムリアップまでの直行便はないため、ベトナムのハノイやホーチミン、またはタイのバンコクを経由する必要がある。なお2025年12月現在、軍事衝突の影響により、タイとの国境から50km以内には外務省から危険レベル3の渡航中止勧告が出ている。
執筆協力者PROFILE
國學院大学文学部史学科卒。東海大学大学院文学研究科史学専攻修士課程修了。文学修士。NPO法人世界遺産アカデミー認定講師。世界遺産検定マイスター。歴史能力検定1級。世界史、世界遺産、ビッグヒストリーに関するさまざまな書籍の執筆・翻訳・監修を手掛けてきた。
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