リスボンのジェロニモス修道院とベレンの塔
大航海時代を牽引したポルトガルの繁栄を伝える建物。ジェロニモス修道院のファサードにはマヌエル様式の装飾が施されている

遺産DATA

地域 : ヨーロッパ 保有国 : ポルトガル共和国 分類 : 文化遺産 登録年 : 1983年 範囲変更年 : 2008年 登録基準 : (iii) (vi) 遺産の面積 : 0.0266㎢ バッファ・ゾーン : 1.03㎢ 座標 : N38 41 30.984 W9 12 57

about

ポルトガル黄金時代を象徴する歴史的建築

ジェロニモス修道院は1502年に建設が始まり、ポルトガルの黄金時代を象徴する建築物です。ベレンの塔は、マヌエル1世が、エンリケ航海王子の偉業とヴァスコ・ダ・ガマの功績を記念して1514年に建設されました。両者はリスボン港の入り口に位置し、大航海時代の歴史的背景を物語っています。

エンリケ航海王子を讃える華麗なジェロニモス修道院

ジェロニモス修道院は、南門の上部中央にエンリケ航海王子の像が飾られ、タンパンにはこの修道院の名前にもなった聖ヒエロニムス(ポルトガル語でジェロニモ)の生涯が描かれています。内部で特徴的なのは中庭を囲む回廊で、ポルトガル独自の芸術様式であるマヌエル様式で装飾されています。その特徴は、華麗で繊細な装飾と、ロープや天球儀、船、サンゴ、海藻など海洋をモチーフにしている点で、回廊以外にも修道院内の各所に見られます。

ポルトガル大航海時代を支えた斬新な監視塔

ベレンの塔は正式にはサン・ヴィサンテの塔といい、インド航路開拓を記念して造られた5階層の塔で、要塞としての役目も果たしました。1515年からフランシスコ・デ・アフーダの指揮の下で建設されたこの塔は、建物の各所にイスラム文化の影響が見られますが、これもマヌエル様式の特徴と考えられています。監視塔の屋根には当時としては斬新なムデハル様式も見られます。

アクセス

スボン中心部からベレン駅まで電車で10分ほど。駅からジェロニモス修道院まで徒歩約5分、ベレンの塔までは徒歩約15分。

執筆協力者PROFILE

たまやん
たまやん
NPO法人世界遺産アカデミー認定講師/世界遺産検定マイスター

福島県出身。世界遺産や絶景、離島などを求め、国内に留まらず70カ国以上を旅するほどの旅好き。普段は上場企業の会社員として働きながらトラベルライターや小笠原諸島のアンバサダーなど、世界遺産や旅を軸に多岐にわたり活動を行っている。

遺産DATA

分類 : 文化遺産
登録年 : 1983年
範囲変更年 : 2008年
登録基準 : (iii) (vi)
遺産の面積 : 0.0266㎢
バッファ・ゾーン : 1.03㎢
座標 :N38 41 30.984 W9 12 57

アクセス

スボン中心部からベレン駅まで電車で10分ほど。駅からジェロニモス修道院まで徒歩約5分、ベレンの塔までは徒歩約15分。

執筆協力者PROFILE

たまやん
たまやん
NPO法人世界遺産アカデミー認定講師/世界遺産検定マイスター

福島県出身。世界遺産や絶景、離島などを求め、国内に留まらず70カ国以上を旅するほどの旅好き。普段は上場企業の会社員として働きながらトラベルライターや小笠原諸島のアンバサダーなど、世界遺産や旅を軸に多岐にわたり活動を行っている。