about
中米と南米の境界に位置
コロンビア北西部を流れるアトラト川流域に広がるロス・カティオス国立公園は、パナマの世界遺産『ダリエン国立公園』に隣接し、コロンビアで最もよく保存されている国立公園のひとつと言われています。面積は約720㎢あり、シンガポールの国土とほぼ同じくらいの大きさです。公園の約95%は手つかずの自然となっており、西部エリアはダリエン山脈の山岳地帯、東部エリアにはアトラト川の氾濫原が広がっています。一帯は、中米と南米の生物相の交流を阻む、地理的な障壁となっていました。更新世(約258万年前~約1万1,700年前)には生物の避難所としての役割を果たしため、独特な生物相が形成されています。
希少動物の避難所
太古の熱帯雨林、そして湿地帯があることから、この国立公園は多くの動物の最後の避難所にもなっています。約450種類の鳥類が生息しており、これはコロンビアの鳥類相の約25%、隣国パナマの約50%に相当します。また湿地帯にはアメリカワニやオオアリクイなどの絶滅危惧種が生息しています。しかし、周辺の農地開発や乱獲などが増加し自然が破壊されつつあり、その影響で2009年には危機遺産に登録されました。その後改善が図られ一定の水準を満たしたため、2015年に危機遺産の指定が解除されたものの、未だに違法な森林伐採などが行われており、コロンビア政府は『ダリエン国立公園』を有する隣国パナマ政府と協力して保全活動を進めています。
アクセス
カルタヘナからトゥルボまでバスで約10時間。トゥルボからモーターボートに乗り国立公園へ。
執筆協力者PROFILE
世界遺産検定初代マイスターの一人。地歴公民科の教諭として7年間大阪の公立高校で勤務。現在、世界遺産アカデミー認定講師として大学や私立中学で講義、授業を展開。また、自身のYouTubeチャンネル「翼の世界史チャンネル」で受験世界史の動画を配信。
アクセス
カルタヘナからトゥルボまでバスで約10時間。トゥルボからモーターボートに乗り国立公園へ。
執筆協力者PROFILE
世界遺産検定初代マイスターの一人。地歴公民科の教諭として7年間大阪の公立高校で勤務。現在、世界遺産アカデミー認定講師として大学や私立中学で講義、授業を展開。また、自身のYouTubeチャンネル「翼の世界史チャンネル」で受験世界史の動画を配信。
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