リヴィウ歴史地区
リヴィウの中心地に位置するオペラハウス。1900年に完成

遺産DATA

地域 : ヨーロッパ 保有国 : ウクライナ 所在地 : Halychyna, L’viv Oblast' 分類 : 文化遺産 登録年 : 1998年 範囲変更年 : 2008年 危機遺産 : 2023年~ 登録基準 : (ii) (v) 遺産の面積 : 1.2㎢ バッファ・ゾーン : 24.41㎢ 座標 : N49 50 29.868 E24 1 55.1

about

各国各年代の建築様式が混在している独自に形成された都市文化

ウクライナの西部にあるリヴィウ歴史地区は5~6世紀に建設されました。政治的にも貿易上でも要衝となったためその歴史は波乱に満ちています。ポーランド領となった14世紀以降にこの地方の中心都市となりましたが、1772年の「ポーランド分割」ではオーストリア領に、その後ポーランド領に戻るも、今度はソ連によりウクライナに併合されるなど波乱の歴史を歩んできた背景があります。2022年2月に始まったロシアによるウクライナの軍事侵攻を受け、2023年からは危機遺産リストに記載されています。

美しい時計塔がある市庁舎、教会

14世紀に発展した市の中心部の「セレスドミスティア」には、多くの修道院やルネサンス、バロック様式の邸宅、中世の要塞の跡地に造られた公園、過去2世紀の間に建てられた建物など、保存状態の良い東欧の都市建築物が残っています。「リヴィウ市庁舎」には時計塔が設置されており、最初の物は焼失してしまいましたが、19世紀に新しいものに変えられた時計は現在も稼働しており、街のシンボルとなっています。

旧市街の中心地「リノック広場」

旧市街の中心地である「リノック広場」の四隅には神話をモチーフにした噴水があり、水の神のネプチューンとアムピトリーテー、大地と関連あるディアーナとアドニスの像が建っています。ちなみに「リノック」とはウクライナの言葉で「市場」を意味します。旧市街には東欧の伝統的な様式に加えドイツやイタリアの様式も混在しており。バロック様式、ルネサンス様式の歴史的建造物と美しい石畳が広がっており見どころとなっています。

アクセス

首都キーウから列車で8時間。2025年11月時点で、外務省からウクライナ全土に退避勧告(レベル4)が出ている。

執筆協力者PROFILE

宮澤 裕一
宮澤 裕一
NPO法人世界遺産アカデミー認定講師/保育士/社会福祉士

保育士の資格を取得後、2005年より児童関係の仕事に就く。仕事をしながら社会福祉士の資格を取得し、興味を持っていた世界遺産検定にも挑戦。世界遺産検定1級を複数回合格。現在は仕事と並行しながら保育や世界遺産を中心としたブログも執筆している。

遺産DATA

保有国 : ウクライナ
所在地 : Halychyna, L’viv Oblast'
分類 : 文化遺産
登録年 : 1998年
範囲変更年 : 2008年
危機遺産 : 2023年~
登録基準 : (ii) (v)
遺産の面積 : 1.2㎢
バッファ・ゾーン : 24.41㎢
座標 :N49 50 29.868 E24 1 55.1

アクセス

首都キーウから列車で8時間。2025年11月時点で、外務省からウクライナ全土に退避勧告(レベル4)が出ている。

執筆協力者PROFILE

宮澤 裕一
宮澤 裕一
NPO法人世界遺産アカデミー認定講師/保育士/社会福祉士

保育士の資格を取得後、2005年より児童関係の仕事に就く。仕事をしながら社会福祉士の資格を取得し、興味を持っていた世界遺産検定にも挑戦。世界遺産検定1級を複数回合格。現在は仕事と並行しながら保育や世界遺産を中心としたブログも執筆している。