about
『旧約聖書』や『コーラン』にも登場
サバ王国は、紀元前8世紀~紀元3世紀ごろ、イスラーム以前の南アラビアに存在した古代王国です。厳しい砂漠地帯でありながら、高度な技術により灌漑施設を建設し、オアシス都市として栄えました。都のマリブは、乳香を扱う隊商交易のルートにも組み込まれ、南アラビアの経済・文化の中心地となります。ユダヤ教・キリスト教の聖典である『旧約聖書』には、“シェバの女王”が古代イスラエルの王ソロモンを訪ね、香料などを贈る場面が描かれています。この“シェバの女王”がサバ王国の女王と考えられています。イスラームの聖典である『コーラン(クルアーン)』にも、“サバア(シェバ)王国の女王”がソロモン王と対峙する話があり、「大金持ち」で「賢い」女王という記述もあります。中世アラビアの文献にもサバ王国の繁栄ぶりが記され、後世に伝えられています。
世界遺産への登録、同時に危機遺産リストへの記載
世界遺産は通常年1回開催される世界遺産委員会で登録が決まりますが、マリブは通常の手続きとは異なる方法で登録されました。2023年1月、パリのユネスコ本部で開催された世界遺産委員会の臨時会合において、「緊急的登録推薦」によって登録され、同時に「危機にさらされている世界遺産リスト(危機遺産リスト)」に記載されたのです。遺産保有国であるイエメンの内戦により、破壊の危険性が高まっていることがその理由でした。世界遺産には、サバ王国の女王ビルキスの玉座として知られるバラン神殿、古代ダムの遺跡群などが含まれます。これらの重要な遺産をいかに保護・保全していくかが課題となっています。
アクセス
サヌア国際空港から車で約3時間半。なお、2026年1月現在、イエメン全土に退避勧告が出ている。
執筆協力者PROFILE
世界遺産『紀伊山地の霊場と参詣道』に囲まれた和歌山県で生まれ育つ。大学在学中に「ふるさとと世界をつなげたい」と決意し、自治体の国際交流について研究。現在公立高校の地理歴史・公民科教諭。一児の母でもあり、結婚式や子の七五三も故郷の世界遺産で行った。
アクセス
サヌア国際空港から車で約3時間半。なお、2026年1月現在、イエメン全土に退避勧告が出ている。
執筆協力者PROFILE
世界遺産『紀伊山地の霊場と参詣道』に囲まれた和歌山県で生まれ育つ。大学在学中に「ふるさとと世界をつなげたい」と決意し、自治体の国際交流について研究。現在公立高校の地理歴史・公民科教諭。一児の母でもあり、結婚式や子の七五三も故郷の世界遺産で行った。
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