マラケシュの旧市街
屋台が立ち並ぶジャマ・エル・フナ広場

遺産DATA

地域 : アフリカ 保有国 : モロッコ王国 分類 : 文化遺産 登録年 : 1985年 登録基準 : (i) (ii) (iv) (v) 遺産の面積 : 11.07㎢ 座標 : N31 37 53.004 W7 59 12

about

モロッコ史における重要な歴史的都市

マラケシュはモロッコでフェズに次ぐ2番目に歴史を持つ都市です。ムラービト朝時代の1070~1072年にかけて建設され、以後長きにわたりモロッコの政治、経済、文化の中心地でした。赤土色のレンガでつくられた建物が建ち並ぶ光景はヨーロッパの詩人からも称賛されました。ムラービト朝以降の王朝においてもマラケシュは重要な拠点として発展しました。首都がマラケシュから移された後も数多くの歴史的建築物が建設され今も現存しています。

モロッコの歴代王朝との関わり

マラケシュはムラービト朝によって首都として建設されました。ムラービト朝は西サハラからイベリア半島南部という広大な地域を占領していたため、マラケシュはこれらの地域をつなぐ交通の要所でもありました。ムラービト朝を滅ぼしたムワッヒド朝もムラービト王朝同様にマラケシュを首都と定めました。ムワッヒド朝を滅ぼしたマーリン朝やその後のサアド朝はマラケシュを首都とはしませんでしたが、サアド朝時代にはマラケシュにエル・バディ宮殿や、ベン・ユースフ・マドラサ、サアド朝の墳墓群が造営されました。

マラケシュの街のシンボル:ジャマ・エル・フナ広場

ジャマ・エル・フナ広場は11世紀の建設以降、マラケシュの文化交流や地元住民と他地域との交流の重要な拠点となっています。広場では商業活動や娯楽が展開され、医療サービスや水くみ、占いなどのサービスのほか、食品も売買されています。広場では語り部や詩人、蛇使いや音楽家等のパフォーマンスも行われています。このジャマ・エル・フナ広場での文化交流や活動などは「ジャマ・エル・フナの文化的空間」としてUNESCOの無形文化遺産にも登録されています。

アクセス

マラケシュ・メナラ空港から市内中心部まで約3km。

執筆協力者PROFILE

NPO法人世界遺産アカデミー認定講師/大学生

筑波大学人文・文化学群人文学類在学。2021年度「世界遺産✕SDGsチャレンジ!」小論文部門、2022年度「世界遺産✕SDGs教員養成プログラム」で最優秀賞。現在は中央アジアを中心とする無形文化遺産の保護や活用について関心がある。

Properties

クトゥビーヤ・モスク

クトゥビーヤ・モスク

Koutoubia mosque

西方イスラム世界で最も美しいとされるモスクの一つ。高さ77mのミナレットをもつモスクで、町のどこからでもみることができる。ファサードの頂部と尖塔には彫刻が施されたレリーフと白と緑のタイルがはめ込まれた装飾が施されている。
エル・バディ宮殿

エル・バディ宮殿

El Badi Palace

1578~1603年のサアド朝時代に建設される。建設にはインド産やイタリア産など海外の材料も使用された。建築様式はアンダルシア地方の影響を受けており、建築家は不明であるが、スペイン南部のグラナダ出身者が建築したと言われている。
サアド朝の墳墓群

サアド朝の墳墓群

Saadian Tombs

サアド朝の王家の墓地。1557年にサアド朝の王子が埋葬されたことにちなんで、葬儀室が造られた。「12本の柱の間」と呼ばれる空間の部屋はサアド朝の全盛期を築いたとされるアフメド・アル・マンスールの墓が安置されている。
バヒア宮殿

バヒア宮殿

Bahia Palace

19世紀のアラウィー朝の宰相が建設。バヒアとは「素晴らしい・輝かしい」という意味で、宰相の妻であるアル・バヒアにちなんで命名されたといわれる。宮殿内には噴水や庭園がある。

メナラ庭園

Menara Garden

西方イスラム地域で最古級の庭園の一つ。ムワッヒド朝のスルタンが最初の建設に携わったとされる。その後のサアド朝やアラウィー朝の記録にも度々登場し、アラウィー朝時代には見晴台のあるパビリオンが建設された。

遺産DATA

地域 : アフリカ
保有国 : モロッコ王国
分類 : 文化遺産
登録年 : 1985年
登録基準 : (i) (ii) (iv) (v)
遺産の面積 : 11.07㎢
座標 :N31 37 53.004 W7 59 12

アクセス

マラケシュ・メナラ空港から市内中心部まで約3km。

執筆協力者PROFILE

NPO法人世界遺産アカデミー認定講師/大学生

筑波大学人文・文化学群人文学類在学。2021年度「世界遺産✕SDGsチャレンジ!」小論文部門、2022年度「世界遺産✕SDGs教員養成プログラム」で最優秀賞。現在は中央アジアを中心とする無形文化遺産の保護や活用について関心がある。