中世アナトリアの木造多柱式モスク群
中央アジア由来の木造技術を受容し、アナトリアで発展した中世モスクの建築様式

遺産DATA

地域 : 西・南アジア 保有国 : トルコ共和国 分類 : 文化遺産 登録年 : 2023年 登録基準 : (ii) (iv) 遺産の面積 : 0.0061㎢ バッファ・ゾーン : 0.3666㎢ 座標 : N39 56 12.68 E32 51 55.04(アヒ・シュレフェッディンモスク)

about

木造多柱式モスクの貴重な建築物群

『中世アナトリアの木造多柱式モスク群』は、13世紀後半から14世紀半ばにかけてトルコに建てられた、木製の列柱をもつモスク群です。建物の外観は石造りですが、内部には木製の列柱と天井、扉やミンバル(説教壇)をもつという点が特徴です。世界遺産には、首都アンカラにある「アヒ・シュレフェッディンモスク(アルスランハーネ・モスク)」、アフィヨンカラヒサールの「アフィヨンの大モスク」、エスキシェヒルの「シヴリヒサールの大モスク」、コンヤの「エシレフォール・モスク」、カスタモヌの「マフムート・ベイ・モスク」の5つのモスクが登録されており、それぞれ異なる県に存在しています。モスクを始め、イスラム建築は石やレンガ造りが主流で、木造多柱式のモスクは非常に珍しいため、イスラム建築の歴史における重要な段階を示す優れた例となっています。

東方から伝播した木造建築技術

中世アナトリアで木造多柱式モスクが建てられるようになったのは、13世紀におけるモンゴルの侵攻の過程で中央アジアから高い木造建築技術を持つ職人がアナトリアへ入ってきたことが原因と考えられています。10世紀から11世紀にはサマルカンドやブハラなどの古い都市のモスクに木製の柱が備えられており、それらの技術が伝播したと考えられています。イスラームの建築技術もしっかりと組み込まれており、柱の先端には木製のムカルナス(鍾乳石に似たようなデザイン)が彫られました。木製であるにも関わらず、保存状態は良好であり、保全環境も申し分ない状態であるということです。

アクセス

首都アンカラにあるアヒ・シュレフェッディンモスクは旧市街ウルス地区にあり徒歩圏内。

執筆協力者PROFILE

NPO法人世界遺産アカデミー認定講師

世界遺産検定初代マイスターの一人。地歴公民科の教諭として7年間大阪の公立高校で勤務。現在、世界遺産アカデミー認定講師として大学や私立中学で講義、授業を展開。また、自身のYouTubeチャンネル「翼の世界史チャンネル」で受験世界史の動画を配信。

遺産DATA

保有国 : トルコ共和国
分類 : 文化遺産
登録年 : 2023年
登録基準 : (ii) (iv)
遺産の面積 : 0.0061㎢
バッファ・ゾーン : 0.3666㎢
座標 :N39 56 12.68 E32 51 55.04(アヒ・シュレフェッディンモスク)

アクセス

首都アンカラにあるアヒ・シュレフェッディンモスクは旧市街ウルス地区にあり徒歩圏内。

執筆協力者PROFILE

NPO法人世界遺産アカデミー認定講師

世界遺産検定初代マイスターの一人。地歴公民科の教諭として7年間大阪の公立高校で勤務。現在、世界遺産アカデミー認定講師として大学や私立中学で講義、授業を展開。また、自身のYouTubeチャンネル「翼の世界史チャンネル」で受験世界史の動画を配信。