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長時間をかけて大移動するオオカバマダラ
メキシコシティ北西部の山脈中にある約560㎢の保存地域は、カナダ南部やアメリカから南下してくるオオカバマダラの越冬地です。毎年秋には多いときには10億頭を超えるオオカバマダラがカナダやアメリカから移動し、早春になると8ヶ月かけて再び北へ戻ります。これほど長期間にわたる昆虫の移動は極めて稀だといわれています。大量のオオカバマダラが集中することで木々の枝が曲がる光景や、オレンジ色の羽が空を覆う様子、小雨が降るように聞こえる羽音はダイナミックであり、自然現象の最高峰と称されます。
謎も多いオオカバマダラの生態
オオカバマダラは1匹あたり約0.5グラム、1分間に300~720回羽を動かします。それによって8ヶ月の移動で1日あたり75~130キロメートル移動できます。さらにオオカバマダラは毒性や薬効のあるハーブを吸収し、外表皮に蓄え、捕食者から身を守ります。秋にメキシコに飛来したオオカバマダラは早春になると北へ戻ります。その大移動の間に4世代にわたる世代交代があることが分かっていますが、なぜ目的地へとたどり着けるのかは分っておらず、生態については謎も多い蝶です。
アクセス
保護施設があるのはエル・ロサリオ。メキシコシティからバスを乗り継ぐか、ツアーを利用してアクセス。
執筆協力者PROFILE
筑波大学人文・文化学群人文学類在学。2021年度「世界遺産✕SDGsチャレンジ!」小論文部門、2022年度「世界遺産✕SDGs教員養成プログラム」で最優秀賞。現在は中央アジアを中心とする無形文化遺産の保護や活用について関心がある。
アクセス
保護施設があるのはエル・ロサリオ。メキシコシティからバスを乗り継ぐか、ツアーを利用してアクセス。
執筆協力者PROFILE
筑波大学人文・文化学群人文学類在学。2021年度「世界遺産✕SDGsチャレンジ!」小論文部門、2022年度「世界遺産✕SDGs教員養成プログラム」で最優秀賞。現在は中央アジアを中心とする無形文化遺産の保護や活用について関心がある。
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