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ヨーロッパ最高峰の石灰岩の山がもつ特有の大自然
フランス・スペインの国境にまたがるピレネー山脈のペルデュ山は、標高3,352mを誇る石灰岩の山で、雄大な自然の中に希少な野生動物が暮らす地域として有名です。スペイン側にはヨーロッパ最大にして最深の渓谷が2つあり、フランス側の北斜面には3つの主要なカール壁(圏谷壁)が見られます。また、ペルデュ山に残る村落、畑、牧草地などの農業生活様式は、ヨーロッパの山岳地帯では希少となった放牧を中心とした山での伝統的な暮らしを知ることのできる重要な場所となっています。
雄大な自然の中で暮らす希少生物
ペルデュ山の北斜面は湿潤海洋性気候で、南斜面は乾燥した地中海性気候です。フランス側ではガヴァルニー圏谷の壮麗なカールが有名で、2万年以上前の氷河活動によって現在の地形が形成されました。カール(圏谷)を囲むように3,000m級の山々が連なり、山稜からはヨーロッパ最大の落差422mを誇るガヴァルニーの滝をはじめ、無数の滝が流れ落ちています。一方、スペイン側のオルデサ・イ・モンテ・ペルディド国立公園にはエーデルワイスをはじめとする1,300種以上の植物が生育しています。動物相ではスペインアイベックスやピレネーグマなどの希少な種の生物も生息しており、ヨーロッパの重要な保護地域の1つとしても知られています。
先祖代々伝わるヨーロッパでも珍しい移動牧畜システム
この地域では、歴史的に夏の間に羊や牛、馬などの家畜を標高の高い牧草地へと移動させる「移牧」が行われてきました。移牧は、中世頃から発達したと言われており、特有の法制度や政治制度が古くから確立され、中央政府からも独立してきた歴史を持っています。特にヨーロッパの中でも稀有なのが、ガウリやオスエなどの高地での移牧です。ここでは、先祖代々の取り決めによって慣習的に、スペインの農家もフランス側で牛を放牧してきました。そして、現在でも主にこの土地に隣接する7つのコミュニティによって放牧は実践されています。
アクセス
フランス「ルルド駅」からガヴァルニー村までバスで約1時間30分。
執筆協力者PROFILE
広島県出身。平和継承の入口として世界遺産検定を受験。現在は認定講師として大学、専門学校等で講座実施。2021年にポッドキャスト「行きたくなる世界遺産!」(地域情報/トラベル部門最高2位獲得)を開設しパーソナリティを務めつつ世界遺産関連施設で番組イベントを開催。
アクセス
フランス「ルルド駅」からガヴァルニー村までバスで約1時間30分。
執筆協力者PROFILE
広島県出身。平和継承の入口として世界遺産検定を受験。現在は認定講師として大学、専門学校等で講座実施。2021年にポッドキャスト「行きたくなる世界遺産!」(地域情報/トラベル部門最高2位獲得)を開設しパーソナリティを務めつつ世界遺産関連施設で番組イベントを開催。
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