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「オーヴァル・メイデン」に並ぶ「ネオ・ゴシック」と「アール・デコ」
19世紀の後半、港湾都市として発展したムンバイは大規模な都市計画プロジェクトを実行し、その一環として様々な様式で公共建築を建てました。当初は「ヴィクトリア朝ネオ・ゴシック様式」でしたが、20世紀初頭には「アール・デコ様式」が入ってきました。市中心部の「オーヴァル・メイデン」と呼ばれる楕円形のエリアには、その東側には裁判所や大学等がネオ・ゴシック様式で建てられ、一方西側にはアール・デコ様式の住宅や映画館が並んでいます。
ヴィクトリア朝ネオ・ゴシック様式
ネオ・ゴシック様式は「ゴシック・リバイバル様式」とも呼ばれ、18世紀後半から19世紀にかけて興ったゴシック建築の復興運動です。イギリスの中世を賛美しイギリス・ゴシック様式を再興するムーブメントとして広がっていきました。ここムンバイでの代表的な建物は「ムンバイ高等裁判所」「市民事裁判所」「警察本部」「ムンバイ大学」です。ムンバイ大学には高さ85mのラジャバイ時計塔があり、街のランドマークともなっています。
独特のアール・デコ様式「インド・デコ」
アール・デコ様式とは、19世紀末にフランスで始まり、20世紀の始めにヨーロッパ・アメリカで花開いたデザイン様式です。建築の分野では、1920年代にアメリカで建設された摩天楼を代表とする近代的な建築様式に、装飾的な要素を加えたものを指します。ムンバイでの代表的建物は、「エロスシネマ」と「リーガルシネマ」という映画館です。この町のアール・デコ様式にはインドのデザインが混じっているため「インド・デコ」ともいわれます。
アクセス
ムンバイのチャトラパティ・シヴァージー国際空港までは直行便がある。ムンバイ市内まではタクシーや電車・バスを利用。
執筆協力者PROFILE
早稲田大学卒業。損害保険会社勤務の傍ら世界遺産を勉強し、退職後いくつかの大学にて関連講座を担当。現在は大学講師と趣味の音楽(クラシック歌手)の二刀流。
アクセス
ムンバイのチャトラパティ・シヴァージー国際空港までは直行便がある。ムンバイ市内まではタクシーや電車・バスを利用。
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早稲田大学卒業。損害保険会社勤務の傍ら世界遺産を勉強し、退職後いくつかの大学にて関連講座を担当。現在は大学講師と趣味の音楽(クラシック歌手)の二刀流。
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