about
さまざまな国からの支配を受けた港湾都市
ナポリはヨーロッパ最古の街の一つで、イタリア南部カンパーニャ州のナポリ湾に面しています。街は2,500年の歴史があり、紀元前5世紀に古代ギリシャにより地中海貿易の拠点となる植民都市して建設されました。その地名は、「新しい都市」を意味するネアポリスが転じて、ナポリと呼ばれるようになりました。その後、多くの強国から支配を受けることになります。ローマ帝国や東ゴート王国により支配された後、6世紀にはビザンツ帝国の統治下に入りました。8世紀からはナポリ公国として自治を確保しましたが、12世紀にノルマン人によるシチリア王国に征服されました。シチリア王はナポリに宮廷を移して、多くの人文学者や芸術家を招いて保護し、文化の面で繁栄をもたらしました。その後、フランスやスペインなどの支配下を経て、イタリア統一運動により1861年に成立したイタリア王国の一都市となりました。
長い歴史の下で築かれた多彩な建造物群が見られる街並
ナポリ市街の海側には、イタリア民謡で歌われているサンタ・ルチア港から、海に突き出したように立つカステル・デッローヴォ(卵城)があります。この城は、12世紀にノルマン王が要塞として整備したものです。さらに海沿いの北側には、フランス統治時代に建設されたカステル・ヌオーヴォがあり、これは五基の円塔を備えた外観を持つ城です。王宮は1602年にスペイン国王のために築かれたものですが、ナポリに関心のない歴代の国王が住むことはありませんでした。また、14世紀に完成したゴシック様式のサンタ・キアーラ教会は、中世以降、信仰の拠点となりました。4世紀に建てられたサン・レスティトゥータ教会の跡地にあるドゥオーモ(大聖堂)は、14世紀に建造されたもので、4世紀に迫害の犠牲となったナポリの守護聖人が祀られています。
「ナポリを見て死ね」と称えられる観光都市
ナポリのサンタ・ルチア港の埠頭に立つと、南に美しいナポリ湾を臨み、東の方角には雄大なヴェスヴィオ火山を眺めることができます。その風光明媚さから、「ナポリを見て死ね」と称えられています。世界遺産登録範囲の西部にあるスパッカ・ナポリは、古代ギリシャ時代から続くナポリ独特の雑然とした下町風情があふれる地区です。スパッカとは「二つに割る」の意味で、ナポリの旧市街を南北に二分して、東西に走る狭い通りがあります。通りを挟んで窓から窓にロープを渡して、洗濯物が万国旗のように干されている光景はナポリ名物となっています。
アクセス
ローマ、テルミニ駅から高速列車で約1時間、インターシティなどの特急列車では約2時間、ナポリ中央駅着。
執筆協力者PROFILE
米国総合化学会社の日本法人にて海外人事部門などで40年間勤務した後、筑波大学大学院人間総合科学研究科世界文化遺産学専攻の博士課程を修了。博士(世界遺産学)。日本造園学会会員。日本シルク学会会員。元大東文化大学国際関係学部非常勤講師。
アクセス
ローマ、テルミニ駅から高速列車で約1時間、インターシティなどの特急列車では約2時間、ナポリ中央駅着。
執筆協力者PROFILE
米国総合化学会社の日本法人にて海外人事部門などで40年間勤務した後、筑波大学大学院人間総合科学研究科世界文化遺産学専攻の博士課程を修了。博士(世界遺産学)。日本造園学会会員。日本シルク学会会員。元大東文化大学国際関係学部非常勤講師。
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