about
アパルトヘイトの悲劇を記憶する場所
『人権と自由、和解:ネルソン・マンデラの遺産群』は、南アフリカの故ネルソン・マンデラ元大統領にゆかりのある施設や、アパルトヘイト体制下での悲劇を記憶する場所など、14の遺産で構成されています。反アパルトヘイト運動の指導者であったマンデラは、国家反逆罪で終身刑の判決を受け、約27年にわたり獄中で過ごしました。アパルトヘイトの撤廃に人生を捧げ、白人と有色人種の和解に尽力したマンデラは、1993年にノーベル平和賞を受賞しています。1994年に実施された全人種による初の総選挙では、同国で黒人初の大統領となりました。
互いを思いやり助け合う「ウブントゥ」の精神
この遺産群は、具体的には、プレトリアにある政府庁舎「ユニオンビル」、デモ参加者に対し警察が発砲し69人が犠牲となった「シャープビル虐殺事件」の関連現場、かつて刑務所として利用されてマンデラも収監されていた「コンスティテューションヒル」、黒人を主な対象としマンデラも在籍していた「フォートヘア大学」などから構成されています。これらはいずれも、同国の解放闘争の軸となった出来事や思想を象徴するものです。アパルトヘイト政策が撤廃されてかなりの年月が経った今も、これらの遺産は人々に人権や自由や平等の大切さ、アフリカ大陸をアフリカ人の手で統合しようとする「汎アフリカ主義」、互いを思いやり助け合うことを大切だとする「ウブントゥ」の精神、などを想起させるものとなっています。
アクセス
【ユニオンビル】ヨハネスブルグのO.R.タンボ国際空港からプレトリア市内まで車で約1時間。
執筆協力者PROFILE
北海道出身。高校時代にAFSでタイ王国へ交換留学。その後、同志社大学へ進学し、卒業後は専門紙記者として10年働いたのち、一般メディアで編集および取材活動に従事。世界遺産検定マイスター。特に好きな分野は、一神教などの宗教・信仰関連遺産。趣味は華道。
アクセス
【ユニオンビル】ヨハネスブルグのO.R.タンボ国際空港からプレトリア市内まで車で約1時間。
執筆協力者PROFILE
北海道出身。高校時代にAFSでタイ王国へ交換留学。その後、同志社大学へ進学し、卒業後は専門紙記者として10年働いたのち、一般メディアで編集および取材活動に従事。世界遺産検定マイスター。特に好きな分野は、一神教などの宗教・信仰関連遺産。趣味は華道。
Similar Heritage
特徴が似た遺産を探す