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進化の孤島で育まれた固有種の宝庫
小笠原諸島は、日本列島から約1,000km南に位置する孤立した島々で、他の大陸と陸続きになったことがないため、長期間隔絶した環境での進化や適応放散などで、独自の進化を遂げた動植物が多く生息しています。小笠原群島は、地殻のプレートが沈み込むことで形成される海洋性島弧に分類されています。このような環境では、生物集団が極端に偏るという特徴がみられ、種の分布の過程を知ることができる点が貴重です。
小笠原を中心とした広域自然保護エリアの全容
世界遺産には聟島列島、父島列島、母島列島の3列島からなる小笠原群島を中心に、火山列島である北硫黄島、南硫黄島、さらに小笠原群島の西に位置する孤立島である西之島などを含む30あまりの島々の陸域と、父島属島の南島周辺の一部海域を含む総面積79.39㎢が登録されています。またバッファー・ゾーンの代わりに、船舶の航行ルートを含む1,293.6㎢もの世界遺産管理エリアが設定されています。
高い固有性と多様性が息づく島の自然
小笠原諸島では固有種や固有亜種が極めて多く、自然分布する昆虫のうち約25%、陸産貝類の94%が固有種となっています。特に固有属のカタマイマイ属は種類が多く、樹上性や地上性などの生活環境の違いによる同所的適応放散や、列島間における適応放散を観察できます。一方で、在来の哺乳類はオガサワラオオコウモリ1種のみです。小笠原群島の沿岸海域では、通年でミナミハンドウイルカやハシナガイルカも見ることができます。
アクセス
東京都の竹芝フェリーターミナルから6日に1回の定期船おがさわら丸で約24時間。
執筆協力者PROFILE
 
																	福島県出身。世界遺産や絶景、離島などを求め、国内に留まらず70カ国以上を旅するほどの旅好き。普段は上場企業の会社員として働きながらトラベルライターや小笠原諸島のアンバサダーなど、世界遺産や旅を軸に多岐にわたり活動を行っている。
アクセス
東京都の竹芝フェリーターミナルから6日に1回の定期船おがさわら丸で約24時間。
執筆協力者PROFILE
 
															福島県出身。世界遺産や絶景、離島などを求め、国内に留まらず70カ国以上を旅するほどの旅好き。普段は上場企業の会社員として働きながらトラベルライターや小笠原諸島のアンバサダーなど、世界遺産や旅を軸に多岐にわたり活動を行っている。
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