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ボツワナに広がる、ほぼ手付かずの湿地帯
ボツワナ北西部のオカバンゴ・デルタは、海につながらず、砂漠の中で水流が消えていく内陸デルタの貴重な例です。また、内陸デルタとしては、アフリカ最大規模を誇ります。この地域では、アフリカ南部で3番目に長いオカバンゴ川(全長約1,500km)が、乾季の6~7月に氾濫します。これは雨季に上流のアンゴラで降った雨が、数ヵ月をかけて下流にあたるオカバンゴ・デルタ一帯に届くためで、氾濫した水はカラハリ砂漠に吸収されます。一帯では常時湿地が約6,000㎢を占め、季節的に浸水する草地は最大1万2,000㎢に達します。世界遺産には、約2万200㎢の地域が登録されています。
人を寄せ付けない、生物たちの棲み処
オカバンゴ・デルタでは年間を通して水環境が変化していくことから、人が定住しづらく、大規模開発の環境を受けない、ほぼ手付かずの湿地が広がっています。多様な自然環境のデルタに、多種多様な生物種が生育・生息しており、1,061種の植物、89種の魚類、64種の爬虫類、482種の鳥類、130種の哺乳類が記録されています。チーター、シロサイやクロサイ、ライオンなど、世界的に絶滅が危惧される大型哺乳類や、ハゲワシ6種、ミナミジサイチョウ、ホオカザリツルなど危急種に指定されている鳥類も生息しています。また、ボツワナにはゾウの世界最大の個体群が存在し、オカバンゴ・デルタはその重要な生息地となっています。
アクセス
日本からヨハネスブルクまで飛行機でおよそ22〜23時間。その後、マウン国際空港まで2時間程度。そこから車で3〜5時間程度。
執筆協力者PROFILE
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日本からヨハネスブルクまで飛行機でおよそ22〜23時間。その後、マウン国際空港まで2時間程度。そこから車で3〜5時間程度。
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