
about
島に眠る古代祭祀の記憶
沖ノ島は、玄界灘に浮かぶ周囲約4kmの孤島で、4世紀後半から9世紀末の約500年間の古代祭祀の祭祀の変遷を伝える考古遺跡がほぼ手つかずの状態で残っています。ここでは宗像三女神の信仰が生まれ現在にまで伝えられており、古代から今日に至るまで発展し継承されてきたことを示す貴重な証拠になっています。沖ノ島への上陸は原則禁止されており、神職が交代で奉仕を行うなど、厳格な禁忌が守られています。
三宮と古墳群が繋ぐ信仰の歴史
ヤマト王権が対外交流を行うためには、日本列島と朝鮮半島との間の海を越える航海術を持つ宗像氏の協力が不可欠でした。新原・奴山古墳群は、沖ノ島祭祀を担った宗像氏の墓とされ、5~6世紀に築かれた古墳群が現存しています。また、本土には、宗像三女神を祀る辺津宮(市杵島姫神)、中津宮(湍津姫神)、沖津宮を遥拝する遙拝所が点在し、これらは沖ノ島信仰を支える拠点となっています。
古代祭祀と国際交流を示す「海の正倉院」
沖ノ島では巨岩の上で祭祀を行う岩上祭祀から、庇状になった岩の影で行う岩陰祭祀へ、そこから半岩陰・半露天祭祀を経て平らな場所で祭祀を行う露天祭祀へと、祭祀の形態が変化していきました。また、約8万点もの各時代の貴重な奉献品が発見され、その全てが国宝に指定されており、「海の正倉院」とも称されています。宗像大社では露天祭祀から社殿を持つ祭祀へと発展したことも示されています。
アクセス
【宗像大社辺津宮】博多駅からJR鹿児島本線で東郷駅まで約35分。東郷駅から西鉄バスの「宗像大社前」まで10~15分。/【宗像大社中津宮・沖津宮遥拝所】JR東郷駅または福間駅から西鉄バス「神湊波止場」まで約20分。神湊港から大島までは渡船(フェリー)を利用し約30分。大島港から中津宮までは徒歩約10分、沖津宮遥拝所までは徒歩約30分。
執筆協力者PROFILE
福島県出身。世界遺産や絶景、離島などを求め、国内に留まらず70カ国以上を旅するほどの旅好き。普段は上場企業の会社員として働きながらトラベルライターや小笠原諸島のアンバサダーなど、世界遺産や旅を軸に多岐にわたり活動を行っている。
アクセス
【宗像大社辺津宮】博多駅からJR鹿児島本線で東郷駅まで約35分。東郷駅から西鉄バスの「宗像大社前」まで10~15分。/【宗像大社中津宮・沖津宮遥拝所】JR東郷駅または福間駅から西鉄バス「神湊波止場」まで約20分。神湊港から大島までは渡船(フェリー)を利用し約30分。大島港から中津宮までは徒歩約10分、沖津宮遥拝所までは徒歩約30分。
執筆協力者PROFILE
福島県出身。世界遺産や絶景、離島などを求め、国内に留まらず70カ国以上を旅するほどの旅好き。普段は上場企業の会社員として働きながらトラベルライターや小笠原諸島のアンバサダーなど、世界遺産や旅を軸に多岐にわたり活動を行っている。
Similar Heritage
特徴が似た遺産を探す