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神々の父ゼウスを称える競技会
オリンピアの考古遺跡は、首都アテネから西へ190kmにあるクロノスの丘の麓にオリンピアはあります。神々の山であるオリンポス山にその名を由来とするこの町では、紀元前8世紀頃から神々の父でもあるゼウスを奉納するための競技が定期的に開かれ、やがてこの競技会はギリシャ世界だけでなく、近隣諸国から参加者を集める国際的なスポーツ祭典となりました。長らく続いた祭典でしたが、キリスト教が国教となった4世紀末には、異教の祭典という理由から開催が禁止となりました。以降、長い間埋もれていましたが、18世紀に遺跡が発見されます。ローマ皇帝の命令で数多くの建築物が破壊されましたが、ゼウス神殿やヘラ神殿、短距離走などの練習場であったギムナシオンなどの基盤が一部残ります。
会期中は休戦、女人禁制などの独自ルールがあった
現代でも世界最大規模のスポーツ祭典であるオリンピックですが、古代オリンピックでは独自のルールがいくつもありました。まず、ギリシャでは都市国家であるポリス同士の争いが絶えなかったのですが、開催が決まると伝令が各ポリスにまわり、開催期間中は停戦が通告されました。具体的には、停戦は開会の7日前に開始され、閉会の7日後に終了すると定められました。故に、オリンピックは平和の祭典と呼ばれています。また、競技参加者はギリシャの自由市民の男子のみに限られていました。女子の競技参加は認められないばかりか、観戦も禁じられていました。また、そのような性質と関係しているかは定かではないのですが、いつしか競技に参加する男子は裸体で競技を行うこととなりました。これらは今ではありえないルールですが、古代オリンピックの特徴として今も語り継がれています。
アクセス
首都アテネからバスで5時間30分。
執筆協力者PROFILE
世界遺産検定初代マイスターの一人。地歴公民科の教諭として7年間大阪の公立高校で勤務。現在、世界遺産アカデミー認定講師として大学や私立中学で講義、授業を展開。また、自身のYouTubeチャンネル「翼の世界史チャンネル」で受験世界史の動画を配信。
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首都アテネからバスで5時間30分。
執筆協力者PROFILE
世界遺産検定初代マイスターの一人。地歴公民科の教諭として7年間大阪の公立高校で勤務。現在、世界遺産アカデミー認定講師として大学や私立中学で講義、授業を展開。また、自身のYouTubeチャンネル「翼の世界史チャンネル」で受験世界史の動画を配信。
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