ポルトの歴史地区、ルイス1世橋とセラ・ド・ピラール修道院
大西洋にそそぐドウロ川河口に位置するポルト

遺産DATA

地域 : ヨーロッパ 保有国 : ポルトガル共和国 分類 : 文化遺産 登録年 : 1996年 登録基準 : (iv) 座標 : N41 8 30 W8 37 0

about

海洋通商で発展したポルトガル第2の都市

ドウロ川の河口に位置するポルトは海洋通商の中心地として発展したポルトガル第2の都市です。15世紀には大航海時代を導いたエンリケ航海王子の海外進出を支援しました。ポルトには12世紀以来、ポルトガル経済を支えた商人たちが築いた数多くの建造物が残っています。建造物にはロマネスクやゴシック、ルネサンス、バロック、新古典主義、近代といった時代を超えた様々な建築様式が存在しています。世界遺産に登録されているのはフェルナンド王の市壁の内側の部分です。

ポルトガルで最も権威のあるワイン:ポートワイン

ポルトでは国際的に認められているワインであるポートワインを18世紀から輸出しています。ポートワインはドウロ川流域の限定された地域で生産されています。高いアルコール度数や独特の甘み、持続性のある風味や多彩な色を有する特徴があります。上下2段の鉄橋で19世紀にエッフェルの弟子が設計したドン・ルイス1世橋は、旧市街とワイン工場のあるドウロ川対岸を結んでいます。

古代から現代まで2,000年以上の歴史を有する都市

ポルトは2,000年以上の歴史をもつ都市です。紀元前1世紀にはローマ人によってポルトゥス(港)と名付けられ、紀元後1世紀にはローマ化が顕著にみられるようになりました。5世紀まで行政と交易の重要な役割を果たしていました。一方でポルトには近代や現代建築も数多く建造されています。オランダ人建築家によって設計されたカサ・ダ・ムジカは現代建築の象徴として多くの人が訪れる演奏ホールになっています。白いコンクリートで立体的な形状のボダフォンビルも代表的な現代建築です。また、アーバンアートの一環として空きビルの壁や通りの脇には絵が描かれています。

アクセス

ポルト空港(フランシスコ・サー・カルネイロ空港)から歴史地区まではメトロや公共バスなどが利用できる。メトロでは30~50分程度、バスでは1時間ほど。

執筆協力者PROFILE

NPO法人世界遺産アカデミー認定講師/大学生

筑波大学人文・文化学群人文学類在学。2021年度「世界遺産✕SDGsチャレンジ!」小論文部門、2022年度「世界遺産✕SDGs教員養成プログラム」で最優秀賞。現在は中央アジアを中心とする無形文化遺産の保護や活用について関心がある。

Properties

ポルト大聖堂

Sé do Porto

12~13世紀にかけて建てられたロマネスク様式の建築。美しいバラ窓とイタリア人建築家のニコロ・ナッゾーニが設計した、アズレージョ(装飾タイル)が施されたバロック様式の回廊が特徴的な大聖堂。
カルモ教会

カルモ教会

Igreja do Carmo

18世紀後半に建設された教会。ポルト・ロココ様式を代表する建築の一つとして数えられる。1912年に側面がタイルで覆われた。タイルは聖母マリア崇拝を暗示する比喩的な構成となっている。
ボルサ宮

ボルサ宮

Palácio da Bolsa

新古典主義様式の建築で1842年に建設が開始された。現在はポルト商工会の本部オフィスとなっている。内部はスペインのアルハンブラ宮殿を手本にした「アラブの間」があり、天井と壁面がアラベスク模様で埋め尽くされている。
サン・ベント駅

サン・ベント駅

Porto São Bento

1900年に建造され、駅構内は2万枚のタイルで覆われている。タイルには古代から近代の列車までの交通手段の移り変わりや、ポルトガルの歴史などが描かれている。世界で最も美しい駅と言われる。

セラ・ド・ピラール修道院

Mosteiro da Serra do Pilar

16世紀に建築され、ローマのサンタ・マリア・レドンダ教会を模した円形が特徴の教会。資金不足と政治的混乱により完成までに72年かかった。1832年のポルト包囲の際に軍事利用されると、要塞へと移り変わった。

遺産DATA

分類 : 文化遺産
登録年 : 1996年
登録基準 : (iv)
座標 :N41 8 30 W8 37 0

アクセス

ポルト空港(フランシスコ・サー・カルネイロ空港)から歴史地区まではメトロや公共バスなどが利用できる。メトロでは30~50分程度、バスでは1時間ほど。

執筆協力者PROFILE

NPO法人世界遺産アカデミー認定講師/大学生

筑波大学人文・文化学群人文学類在学。2021年度「世界遺産✕SDGsチャレンジ!」小論文部門、2022年度「世界遺産✕SDGs教員養成プログラム」で最優秀賞。現在は中央アジアを中心とする無形文化遺産の保護や活用について関心がある。