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遊牧文化がのこるステップ景観
オルホン渓谷はモンゴル中北部オルホン川の両岸に広がる雄大な牧草地です。広大な渓谷の範囲には6世紀にまで遡る考古遺跡が数多く残り、遊牧民とその社会の様子を現代に伝えています。この地は古くから東西交易の交差点であり、突厥やウイグルの拠点として発展しました。13~14世紀にはモンゴル帝国の首都として繁栄しました。また最古のモンゴル仏教寺院も残っており、モンゴル仏教の発展の舞台でもあります。
当時の様子が記録された碑文
オルホン渓谷は6~7世紀に突厥の支配下になり、テュルク語の碑文が残っています。テュルク語で記録されたツァイダム碑文には突厥の建国の様子が描かれています。渓谷に残された碑文にはこのほかにも突厥による国家征服や騎馬戦の方法が記録されています。8~9世紀にはウイグルがこの地に都を建設します。ウイグル王に捧げられた、ウイグル語や中国語、オルホン・エニセイ語の碑文が刻まれた彫刻が発見されています。
モンゴル帝国の首都カラコルム
1220年にチンギス・ハンによってこの地にモンゴル帝国の首都カラコルムが建設されました。それによってこの地は文化的な隆盛の絶頂期を迎えます。カラコルムには多くの多民族が暮らしており、なかにはペルシア人やフランス人、ドイツ人も暮らしていました。市の中心は中華風の地区や職人地区、北西部にゲル地区、北東部にイスラム地区が設けられていました。貿易は東西南北の4つの門で行われ、それぞれの方角で取引される商品が異なりました。
アクセス
ウランバートルから車またはバスで6~7時間。
執筆協力者PROFILE
筑波大学人文・文化学群人文学類在学。2021年度「世界遺産✕SDGsチャレンジ!」小論文部門、2022年度「世界遺産✕SDGs教員養成プログラム」で最優秀賞。現在は中央アジアを中心とする無形文化遺産の保護や活用について関心がある。
アクセス
ウランバートルから車またはバスで6~7時間。
執筆協力者PROFILE
筑波大学人文・文化学群人文学類在学。2021年度「世界遺産✕SDGsチャレンジ!」小論文部門、2022年度「世界遺産✕SDGs教員養成プログラム」で最優秀賞。現在は中央アジアを中心とする無形文化遺産の保護や活用について関心がある。
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