パドヴァの14世紀のフレスコ画群
スクロヴェーニ礼拝堂のフレスコ画。ここで用いられた表現技法はルネサンスへ受け継がれていく

遺産DATA

地域 : ヨーロッパ 保有国 : イタリア共和国 分類 : 文化遺産 登録年 : 2021年 登録基準 : (ii) 遺産の面積 : 0.1996㎢ バッファ・ゾーン : 5.3㎢ 座標 : N45 24 42.81 E11 52 46.62(スクロヴェーニ礼拝堂)

about

壁画の発展をもたらした「絵のある町」

パドヴァはイタリア北部のヴェネト州の中央部にある州都で、ヴェネツィアから西へ約40㎞の距離にあります。城郭都市であったパドヴァの城壁内に点在する4地域に立地する宮殿や大聖堂、礼拝堂などの8件の建造物には、1302年から1397年にかけて描かれたフレスコ画が残されています。フィレンツェの巨匠画家であるジョットがパドヴァに招聘されて、彼により描かれた壁画が反響を呼び、他の芸術家たちも集まり壁画が制作されました。そのため、パドヴァは「ウル・ブス・ピクタ(絵のある町)」と呼ばれるほど壁画の歴史に発展をもたらしました。

洗礼堂のフレスコ画
洗礼堂のフレスコ画(©Baptistery of Padua/Adobe Stock)

ルネサンスにつながるジョットのフレスコ壁画

パドヴァに残された壁画で最も有名なものは、ジョットにより1305年に完成したスクロヴェーニ礼拝堂のフレスコ壁画です。礼拝堂の円天井には、青色の空に金色の星々が描かれています。そして壁一面のフレスコ画は、聖母マリアとイエス・キリストの生涯を表したもので、37の場面から構成され、側面の壁に上中下三段に分かれて描かれています。この作品は、ビザンツ様式のフレスコ画と異なり、遠近法を取り入れて、人間感情のリアルな描写を用いていています。次の時代のイタリア・ルネサンスに繋がることで、西洋美術史に革命を起こした作品として評価されています。

アクセス

ヴェネツィアのサンタ・ルチア駅からパドヴァまで急行電車で30分。パドヴァ駅からスクロヴェーニ礼拝堂へは徒歩約15分。

執筆協力者PROFILE

NPO法人世界遺産アカデミー客員研究員

米国総合化学会社の日本法人にて海外人事部門などで40年間勤務した後、筑波大学大学院人間総合科学研究科世界文化遺産学専攻の博士課程を修了。博士(世界遺産学)。日本造園学会会員。日本シルク学会会員。元大東文化大学国際関係学部非常勤講師。

遺産DATA

分類 : 文化遺産
登録年 : 2021年
登録基準 : (ii)
遺産の面積 : 0.1996㎢
バッファ・ゾーン : 5.3㎢
座標 :N45 24 42.81 E11 52 46.62(スクロヴェーニ礼拝堂)

アクセス

ヴェネツィアのサンタ・ルチア駅からパドヴァまで急行電車で30分。パドヴァ駅からスクロヴェーニ礼拝堂へは徒歩約15分。

執筆協力者PROFILE

NPO法人世界遺産アカデミー客員研究員

米国総合化学会社の日本法人にて海外人事部門などで40年間勤務した後、筑波大学大学院人間総合科学研究科世界文化遺産学専攻の博士課程を修了。博士(世界遺産学)。日本造園学会会員。日本シルク学会会員。元大東文化大学国際関係学部非常勤講師。