about
2つのピトン火山が生む絶景
カリブ海に浮かぶセントルシアの南西部に位置する『ピトンズ管理地区』は、グロス・ピトン山とプチ・ピトン山の2つの火山からなる景観です。それぞれ海抜700メートルを超える高さまで海から急峻に聳え立っており、島のほぼ全域から見ることができることから、船乗りにとってのランドマークにもなっています。この地ではサルファー・スプリングスと呼ばれる地熱活動の跡や、かつて居住していたアメリカ先住民カリブ族の痕跡を残す遺物も残っています。美しい自然景観だけでなく、先住民文化や地質学的価値をも内包した場所です。
陸と海が育む生物多様性の宝庫
ピトンズ管理地区の面積は約29㎢となっており、陸と海の両方に重要な生態系が広がっています。陸上では熱帯植物、固有の鳥類が生息しています。急峻な地形は手つかずの状態で残り、豊かな自然を保っています。海洋管理区域は海岸に沿って約11kmの長さと約1kmの幅の帯状のエリアで指定されています。60%がサンゴ礁に覆われ、多様な魚類やウミガメ、ジンベイザメなども確認されています。この海陸一体の景観は、火山活動によって形成された地質学的特徴と生物多様性が見事に融合しています。
アクセス
首都カストリーズからピトンズ管理地区まで車やバスで1時間〜1時間30分。
執筆協力者PROFILE
世界遺産をテーマに、文化・歴史・自然の魅力を多角的に伝えるPodcast番組を展開。遺産の価値に加え、現代に通じる暮らしの哲学や自然共生の視点を取り入れた発信を行う。大学や世界遺産関連施設での講演・イベント出演のほか、2025年大阪・関西万博での登壇も経験。
アクセス
首都カストリーズからピトンズ管理地区まで車やバスで1時間〜1時間30分。
執筆協力者PROFILE
世界遺産をテーマに、文化・歴史・自然の魅力を多角的に伝えるPodcast番組を展開。遺産の価値に加え、現代に通じる暮らしの哲学や自然共生の視点を取り入れた発信を行う。大学や世界遺産関連施設での講演・イベント出演のほか、2025年大阪・関西万博での登壇も経験。
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