
階段井戸には緻密なレリーフが施されている
about
「水」は遥か下方、深さ27m7層の階段を下りていく
インド西部グジャラト州のサラスワティ川岸にある井戸です。11世紀にこの地の王朝の王妃が亡き王を偲んで建造したので「王妃の階段井戸」と呼ばれています。この乾燥地帯では今から5,000年ほど前から「階段井戸」と呼ばれる独特な水利・貯水システムがありました。地下水脈まで深く掘り下げ、そこまで階段を設けて水を汲み上げる方式です。この井戸は奥行65m、幅20m、深さ27mあり、水源にたどりつくには7層の階段を下りていくことになります。
「神聖な水」を祀る神殿のような雰囲気
乾燥地帯に暮らす人々にとって水は生きるために欠かせない神聖なものでした。そこで階段井戸の壁面や柱には多くのヒンドゥー教の神々の姿が彫られました。この井戸には大小合わせて計1,500以上の宗教的・神秘的なレリーフや彫像が施されており、さながらヒンドゥー教の神殿寺院のようです。当時の土木工事技術の見事さとあわせて、その宗教的・芸術的価値に圧倒されます。
アクセス
グジャラト州アーメダバードからパタンまで、バスで約3時間。
執筆協力者PROFILE
細谷 正文
大東文化大学・フェリス女学院大学講師/NPO法人世界遺産アカデミー認定講師
早稲田大学卒業。損害保険会社勤務の傍ら世界遺産を勉強し、退職後いくつかの大学にて関連講座を担当。現在は大学講師と趣味の音楽(クラシック歌手)の二刀流。
アクセス
グジャラト州アーメダバードからパタンまで、バスで約3時間。
執筆協力者PROFILE
細谷 正文
大東文化大学・フェリス女学院大学講師/NPO法人世界遺産アカデミー認定講師
早稲田大学卒業。損害保険会社勤務の傍ら世界遺産を勉強し、退職後いくつかの大学にて関連講座を担当。現在は大学講師と趣味の音楽(クラシック歌手)の二刀流。
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