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約900体のモアイ像が点在する孤島の遺産
ラパ・ニュイ国立公園は、チリの海岸から西に約3,700kmの南太平洋に位置するパスクア島(イースター島)にあり、約900体のモアイ像と300以上の儀式用プラットフォーム(アフ)を有しています。これらのモアイ像は、11世紀から17世紀にかけてポリネシアに起源を持つ長耳族によって先祖を祀るために造られ、島の各地に配置されています。
共存から対立へ、モアイとともに変わった信仰
巨大モアイを共同で建造した長耳族と短耳族は、初めこそ共存していたものの、16世紀頃の人口増加で島が食糧難に陥ると、部族間で争いが勃発し、互いに相手のモアイを倒し合う「フリ・モアイ」が行われるようになりました。18世紀になってモアイ像を信仰する貴族階級に代わり、島の最高神であるマケマケ神の化身とされる鳥人カルトを信仰する戦士階級が島の権力を握ると、モアイ像は造られなくなりました。
ラノ・ララクとオロンゴ儀式村の歴史的遺構
モアイ像の多くは、島の東に位置するラノ・ララク火山の周辺で採れる軟らかくて削りやすい凝灰岩が使われています。初めは5~7mであったが、最大で20mを超えるモアイ像もあります。また、オロンゴ儀式村は、16世紀から行われた「鳥人儀式」の中心地であり、54軒の半地下式住居と岩壁に刻まれた岩面彫刻が保存されている。これらは、モアイ文化の衰退と新たな信仰体系への移行を示す重要な遺構となっています。
アクセス
首都のサンティアゴからイースター島まで飛行機で約5時間半。
執筆協力者PROFILE
福島県出身。世界遺産や絶景、離島などを求め、国内に留まらず70カ国以上を旅するほどの旅好き。普段は上場企業の会社員として働きながらトラベルライターや小笠原諸島のアンバサダーなど、世界遺産や旅を軸に多岐にわたり活動を行っている。
Details
モアイ
Moai
アフ・トンガリキ
Ahu Tongariki
プナ・パウ
Puna Pau
ラノ・ララク
Rano Raraku
アクセス
首都のサンティアゴからイースター島まで飛行機で約5時間半。
執筆協力者PROFILE
福島県出身。世界遺産や絶景、離島などを求め、国内に留まらず70カ国以上を旅するほどの旅好き。普段は上場企業の会社員として働きながらトラベルライターや小笠原諸島のアンバサダーなど、世界遺産や旅を軸に多岐にわたり活動を行っている。
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