アルブラとベルニナの景観とレーティッシュ鉄道
1902年頃に建設されたアルブラ線のラントヴァッサー橋。高さ約65m

遺産DATA

地域 : ヨーロッパ 保有国 : イタリア共和国, スイス連邦 分類 : 文化遺産 登録年 : 2008年 登録基準 : (ii) (iv) 遺産の面積 : 1.5242㎢ バッファ・ゾーン : 1093.859㎢ 座標 : N46 29 54 E9 50 47

about

複雑な地形を逆手に、曲線美が自然に溶け込んだ鉄道の景観

スイスとイタリアに跨ってスイスアルプスを横断する山岳鉄道であるレーティッシュ鉄道全長67kmのアルブラ線には、42のトンネルと144の高架橋があり、一方、全長61kmのベルニナ線13のトンネルと52の高架橋があり、いずれも100年以上の歴史を持ちながら、世界の鉄道の中でも高度な技術によって造られました。また鉄道によって山間部での生活の利便性の向上とともに社会経済に多大な影響を与えただけでなくアルプスの豊かな自然と調和するようにレールが敷かれたことで、人間と自然の繁栄を示した景観を築き上げたのです。 

今では100%再生可能エネルギー!環境にやさしい鉄道

電力で動く鉄道は化石燃料を使わないためもともと環境配慮に適した移動手段ですが、レーティッシュ鉄道の電力で走行する車両および駅等の施設は現在、電力をすべて水力発電により賄っています。電力消費を抑え、移り変わる景観を楽しめるの列車のスピードが遅いから。また、駅のリサイクルシステム、気象データに基づいて自動的にオン/オフする暖房、調光・自動制御のLED照明など、地球環境に配慮した設備も充実させています  

アクセス

スイスのサンモリッツ駅あるいはイタリアのティラーノ駅等から乗車。

執筆協力者PROFILE

飯島 一隆
飯島 一隆
NPO法人世界遺産アカデミー客員研究員

前職(株)JTBにて約12年間、海外旅行のパッケージツアーの企画・造成に携わり、世界遺産も含めた観光地のプロモーションや送客に貢献。2021年より国土交通省 観光庁にて勤務、オーバーツーリズム対策や持続可能な観光地域づくりを担当し、現在に至る。世界遺産アカデミー客員研究員、(社)日本イコモス文化観光国内学術委員、(社)台湾世界遺産登録応援会アドバイザー。

遺産DATA

分類 : 文化遺産
登録年 : 2008年
登録基準 : (ii) (iv)
遺産の面積 : 1.5242㎢
バッファ・ゾーン : 1093.859㎢
座標 :N46 29 54 E9 50 47

アクセス

スイスのサンモリッツ駅あるいはイタリアのティラーノ駅等から乗車。

執筆協力者PROFILE

飯島 一隆
飯島 一隆
NPO法人世界遺産アカデミー客員研究員

前職(株)JTBにて約12年間、海外旅行のパッケージツアーの企画・造成に携わり、世界遺産も含めた観光地のプロモーションや送客に貢献。2021年より国土交通省 観光庁にて勤務、オーバーツーリズム対策や持続可能な観光地域づくりを担当し、現在に至る。世界遺産アカデミー客員研究員、(社)日本イコモス文化観光国内学術委員、(社)台湾世界遺産登録応援会アドバイザー。