about
広大なサバンナで繰り広げられる大移動
『セレンゲティ国立公園』は、タンザニア北部に広がるサバンナの大平原で、その広さは1万4,760㎢にも及びます。セレンゲティとはマサイ語で「果てしない平原」を意味しており、そう呼ぶにふさわしい景観を誇ります。ここでは毎年、200万頭のヌー、数十万頭のガゼルやシマウマといった草食動物の大群が、雨季に向けて水と草を求めて移動します。この移動には、ライオンやチーターなどの捕食動物も同行し、命の連鎖を描く壮大なドラマが展開されます。ケニアとタンザニアにまたがる約1,000kmに及ぶこの大移動は、世界でも類を見ない規模であり、世界で最も印象的な自然現象のひとつとして知られています。
世界屈指の生物多様性と保護活動
地球上で屈指の生物多様性を誇るセレンゲティには、ヌーやシマウマをはじめとする草食動物が数百万頭生息し、それを捕食するライオンやチーターなども高密度に見られます。クロサイやゾウ、カバ、キリンなど多様な哺乳類、500種以上の鳥類も確認されています。この豊かな生態系を世界に広めたのは、ドイツ人獣医ベルンハルト・グジメックとその息子、 ミヒャエルです。著書『セレンゲティは滅びず』、記録映画『死ぬな、セレンゲティ』などを通じて危機を訴えるとともに、この地の保護に尽力しました。現在では世界各地から寄付金が集まり、調査や保護活動が続けられています。
アクセス
アルーシャからセレンゲティ国立公園まで飛行機で約1時間。
執筆協力者PROFILE
世界遺産をテーマに、文化・歴史・自然の魅力を多角的に伝えるPodcast番組を展開。遺産の価値に加え、現代に通じる暮らしの哲学や自然共生の視点を取り入れた発信を行う。大学や世界遺産関連施設での講演・イベント出演のほか、2025年大阪・関西万博での登壇も経験。
アクセス
アルーシャからセレンゲティ国立公園まで飛行機で約1時間。
執筆協力者PROFILE
世界遺産をテーマに、文化・歴史・自然の魅力を多角的に伝えるPodcast番組を展開。遺産の価値に加え、現代に通じる暮らしの哲学や自然共生の視点を取り入れた発信を行う。大学や世界遺産関連施設での講演・イベント出演のほか、2025年大阪・関西万博での登壇も経験。
Similar Heritage
特徴が似た遺産を探す