about
東南アジア文化を伝える2つの町
シ・テープ古代都市は、現在のペッチャブーン県に位置しており、6世紀から10世紀にかけて繁栄したドヴァラヴァティ王朝を今に伝える貴重な遺産です。都市は、堀で囲まれた円形の「内町(ムアン・ナイ)」と長方形の「外町(ムアン・ノック)」という2つの区画からなります。主要な遺跡には、現存する最大規模のドヴァラヴァティ遺跡であるカオ・クラン・ノック、そして東南アジアで唯一とされる大乗仏教の洞窟寺院遺跡カオ・タモラットがあります。これらの遺跡は、宗教や都市計画の発展における高度な文化を物語っており、当時の社会や信仰の姿を今に伝えています。
文化の融合が生んだ芸術
シ・テープでは、100を超える寺院跡が確認されており、上座部仏教と大乗仏教、そしてヒンドゥー教の要素が共存しながら、独自の芸術文化が形成されました。この地で生まれたシ・テープ美術は、動きのある姿勢を表現した躍動的な彫刻など、独特な芸術様式があります。中でも「トリバンガ」と呼ばれる体の曲線を強調した像は、ドヴァラヴァティ様式の代表例であるといわれています。シ・テープで育まれた芸術や建築のスタイルは、のちに東南アジアの他地域にも影響を与え、地域文化の交流につながりました。
アクセス
バンコクからシ・テープ歴史公園まで車やバスで約4時間。
執筆協力者PROFILE
世界遺産をテーマに、文化・歴史・自然の魅力を多角的に伝えるPodcast番組を展開。遺産の価値に加え、現代に通じる暮らしの哲学や自然共生の視点を取り入れた発信を行う。大学や世界遺産関連施設での講演・イベント出演のほか、2025年大阪・関西万博での登壇も経験。
アクセス
バンコクからシ・テープ歴史公園まで車やバスで約4時間。
執筆協力者PROFILE
世界遺産をテーマに、文化・歴史・自然の魅力を多角的に伝えるPodcast番組を展開。遺産の価値に加え、現代に通じる暮らしの哲学や自然共生の視点を取り入れた発信を行う。大学や世界遺産関連施設での講演・イベント出演のほか、2025年大阪・関西万博での登壇も経験。
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