about
アグラブ朝時代の重要な軍港
チュニジアのサヘル地方に位置するスースのメディナは、海賊や海からの危険にさらされてきた歴史を持つ沿岸都市に適用されたアラブ・イスラムの都市計画を反映する調和のとれた考古学的複合体を形成しています。スースの南東約20kmに位置するモナスティルのメディナとともに、イスラム初期の軍事沿岸建築の独自の原型を示しており、今日まで受け継がれています。
神秘主義者施設リバト
このリバートは、アッバース朝の将軍でありイフリキヤの総督であったハルサマ・イブン・アヤンによって、ヒジュラ暦179~180年(西暦795~796年)に建設されました。時代を経る中で、数多くの拡張と変遷を遂げてきました。初期のリバートは、角に円柱形の塔を配した正方形の設計を持ち、南東の塔は見張り塔であり、アフリカの軍事建築にメソポタミアの影響を反映しています。内部では、中庭がギャラリーに囲まれており、そこにマラブー(イスラム教の宗教指導者)のための部屋がいくつか設けられています。礼拝室は1階にあり、キブラ壁(礼拝の方向を示す壁)に対して垂直に配置された7つのネフ(側廊)で構成されています。これらはバレルボールトで覆われており、両方向(半円形とバスケットハンドル型)のアーチを持つ2つのトラヴェが十字型の柱に支えられています。この配置はイフリキヤのモスク全体でセットされた伝統となりました。事実、ハルサマのリバートのために設計された建築計画は、9世紀の沿岸地域に出現した主要なリバートで使用されるモデルとなりました。
アクセス
首都チュニスからスースまで電車で2時間半~3時間、スース駅から旧市街まで徒歩で5~10分。空路の場合、モナスティル・ハビーブ・ブルギーバ国際空港を利用(大半がヨーロッパ発着便)。空港から市内までは電車で15分ほど。
執筆協力者PROFILE
民間企業勤務のサラリーマン。趣味は世界遺産と言語。「リラの僧侶」の名で世界遺産ポッドキャスト「ニュースで読み解く世界遺産」のラジオパーソナリティーを担当。好きな世界遺産はリラの修道院。
アクセス
首都チュニスからスースまで電車で2時間半~3時間、スース駅から旧市街まで徒歩で5~10分。空路の場合、モナスティル・ハビーブ・ブルギーバ国際空港を利用(大半がヨーロッパ発着便)。空港から市内までは電車で15分ほど。
執筆協力者PROFILE
民間企業勤務のサラリーマン。趣味は世界遺産と言語。「リラの僧侶」の名で世界遺産ポッドキャスト「ニュースで読み解く世界遺産」のラジオパーソナリティーを担当。好きな世界遺産はリラの修道院。
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