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多様な奇観が広がるカルスト群
中国南部には世界最大級のカルスト地帯が広がります。カルストとは石灰岩地域で雨水や地下水などの溶食でできた特殊な地形で、ここは約2億5,000万年前(中生代三畳紀)から形成され、今も浸食によって変化し続けています。世界遺産に登録されているのは、雲南省石林、貴州省茘波、重慶市武隆、広西チワン族自治区の桂林など約970㎢で、7つのカルスト群が含まれています。これらの地域では、円錐形の山が点在する峰叢カルストや、峰叢カルストの溶食がさらに進行した峰林カルスト、ドリーネというすり鉢状の窪地、溶食されずに残ったピナクルなど多様な奇観が広がっています。
カルストだけでなく、動植物の宝庫でもある茘波
本遺産は、湿潤熱帯から亜熱帯地域にかけてのカルスト地形の代表例です。世界的にも珍しいカルスト地形の石林は、剣や塔の形をした岩峰が連なる地域で、「石の森」との名も持ちます。なかにはキノコ型の岩もあります。石林は中国では「天下第一の奇観」と呼ばれるほどです。また、茘波のカルスト地形は、茘波県の面積の2割を占めており、峰叢カルストや峰林カルストの景観が目を引きます。そして、約300種の脊椎動物や1,500種にものぼる植物が生息する動植物の宝庫でもあります。
宋の時代から文人を魅了した桂林
中国の20元札(裏面)にも描かれている桂林は、2014年に拡大登録された構成資産です。ここは最も優れた峰林カルスト地形の一例とされています。桂林を南北に流れる漓江とその両岸にそそり立つ奇岩は独特の景観をつくり出しており、山水画のような世界が広がっています。宋の時代の詩人によるとされる「桂林の山水は天下に甲たり」というフレーズは、中国において誰もが知っている言葉だそうです。それはすなわち、秀麗なこの地が古くから文人たちを魅了していたと言えるでしょう。
アクセス
最も観光地化されている桂林へは、空路か鉄道で移動可能。空路の場合、北京や上海、広州などの主要都市から桂林両江国際空港へ。空港から市内へはエアポートバスやタクシーが出ている。なお、雲南省石林と貴州省茘波、桂林は高速鉄道で結ばれているので主要都市を経由して移動可能。
執筆協力者PROFILE
北海道出身。高校時代にAFSでタイ王国へ交換留学。その後、同志社大学へ進学し、卒業後は専門紙記者として10年働いたのち、一般メディアで編集および取材活動に従事。世界遺産検定マイスター。特に好きな分野は、一神教などの宗教・信仰関連遺産。趣味は華道。
アクセス
最も観光地化されている桂林へは、空路か鉄道で移動可能。空路の場合、北京や上海、広州などの主要都市から桂林両江国際空港へ。空港から市内へはエアポートバスやタクシーが出ている。なお、雲南省石林と貴州省茘波、桂林は高速鉄道で結ばれているので主要都市を経由して移動可能。
執筆協力者PROFILE
北海道出身。高校時代にAFSでタイ王国へ交換留学。その後、同志社大学へ進学し、卒業後は専門紙記者として10年働いたのち、一般メディアで編集および取材活動に従事。世界遺産検定マイスター。特に好きな分野は、一神教などの宗教・信仰関連遺産。趣味は華道。
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