ファウンテンズ修道院の廃墟のあるスタッドリー・ロイヤル公園
修道院の廃墟がそのまま公園の一角に残されている

遺産DATA

地域 : ヨーロッパ 保有国 : 英国(グレートブリテン及び北アイルランド連合王国) 分類 : 文化遺産 登録年 : 1986年 範囲変更年 : 2012年 登録基準 : (i) (iv) 遺産の面積 : 3.1㎢ バッファ・ゾーン : 16.22㎢ 座標 : N54 6 58 W1 34 23

about

自然の景観を優先したデザイン

イングランド北部ノース・ヨークシャー州にあるスタッドリー・ロイヤル公園は、18世紀に築かれた英国式庭園の傑作とされています。この時代につくられた庭園のなかで、往時の姿を伝える数少ない例の一つです。ここは、政治家のジョン・エイズラビーとその息子であるウィリアムにより整備されました。庭園には、運河、池、滝、芝生、生垣があり、趣がある建物や門、彫像が配置されています。最大の特徴は、自然の景観を優先して、園内がデザインされていることです。例えば、スケル川の流れを庭に取り入れて、その周りの田園風景を「借景」していることが挙げられます。

ファウンテンズ修道院の廃墟のあるスタッドリー・ロイヤル公園
公園の広さは3㎢以上と非常に広大(©Pecold/Adobe Stock)

庭園の一部になった「廃墟修道院」

シトー会のファウンテンズ修道院は、1132年に創設されました。それから1世紀が経ったころには、国内のシトー会修道院の中でも際立つ存在になっていましたが、イングランドの宗教改革を実施したヘンリー8世の修道院解散令により1539年に閉鎖され、修道士たちは追放されてしまいました。そしてしばらくの時を経て、エイズラビー家によって周辺の土地が買い取られ、庭園の設計に着手します。息子ウィリアムはさらに究極の眺めを創出するために、廃墟となった修道院も購入しました。廃墟をも庭園の一部としたその景観は、〝驚くべき眺め〟とも呼ばれています。この修道院跡の廃墟も含む庭園は、現在、ナショナル・トラストが所有し、整備や復元が進められています。

ファウンテンズ修道院の廃墟のあるスタッドリー・ロイヤル公園
現在はナショナル・トラストが管理している(©WolfBlur/Pixabay)

アクセス

ロンドンのキングス・クロス駅からハロゲイト駅まで鉄道で約2時間40分から3時間。ハロゲイト駅からは車で25分。

執筆協力者PROFILE

記者(フリーランス)/NPO法人世界遺産アカデミー認定講師

北海道出身。高校時代にAFSでタイ王国へ交換留学。その後、同志社大学へ進学し、卒業後は専門紙記者として10年働いたのち、一般メディアで編集および取材活動に従事。世界遺産検定マイスター。特に好きな分野は、一神教などの宗教・信仰関連遺産。趣味は華道。

遺産DATA

分類 : 文化遺産
登録年 : 1986年
範囲変更年 : 2012年
登録基準 : (i) (iv)
遺産の面積 : 3.1㎢
バッファ・ゾーン : 16.22㎢
座標 :N54 6 58 W1 34 23

アクセス

ロンドンのキングス・クロス駅からハロゲイト駅まで鉄道で約2時間40分から3時間。ハロゲイト駅からは車で25分。

執筆協力者PROFILE

記者(フリーランス)/NPO法人世界遺産アカデミー認定講師

北海道出身。高校時代にAFSでタイ王国へ交換留学。その後、同志社大学へ進学し、卒業後は専門紙記者として10年働いたのち、一般メディアで編集および取材活動に従事。世界遺産検定マイスター。特に好きな分野は、一神教などの宗教・信仰関連遺産。趣味は華道。