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シドニー湾に映える白い貝殻の屋根
オーストラリアのシドニー湾に突き出た半島の先端ベネロング・ポイントに、1973年に建設されたコンサート・ホールとオペラ劇場他の複合施設です。国際的な設計コンペティションが行われ、選ばれたのはデンマーク人の建築家ヨーン・ウッツォンの設計案でした。白い貝殻を重ねたような彼の斬新なデザインは当時は奇異の目で見られたこともありましたが、いまでは「20世紀建築の傑作」と称されています。現代技術を駆使して建設されたこのオペラハウスは、創造性と革新性を兼ね備えた20世紀の偉大な建築作品であると言えます。
工事の難航と遅れ、費用も10倍
ヨーン・ウッツォンの設計プランは斬新なデザインと先進的な建築技術が詰まったものでした。3つのコンクリート・シェルを繋ぎ合わせた独創的な屋根は、特殊なセラミック・タイルの開発等に時間を要し、この部分だけでも8年間かかったといいます。さらにオーストラリア政府と設計者のヨーン・ウッツォンの意見対立で、彼は着工から7年目に辞任することとなり、建設は困難を極めました。貝殻に例えられる構造があまりにも独創的だったため、当初の予定から工期は6年超過し、完成までに16年かかりました。費用は当初の見積もりの10倍の金額を要したと言われています。
アクセス
シドニー国際空港までは日本から直行便がある。シドニー市内からオペラハウスまでは電車やバス・タクシー等で10~20分ほど。
執筆協力者PROFILE
早稲田大学卒業。損害保険会社勤務の傍ら世界遺産を勉強し、退職後いくつかの大学にて関連講座を担当。現在は大学講師と趣味の音楽(クラシック歌手)の二刀流。
Details
ウッツォン・ルーム
Utzon room
ジョーン・サザーランド劇場
Joan Sutherland Theatre
モニュメンタル・ステップ
Monumental Steps
アクセス
シドニー国際空港までは日本から直行便がある。シドニー市内からオペラハウスまでは電車やバス・タクシー等で10~20分ほど。
執筆協力者PROFILE
早稲田大学卒業。損害保険会社勤務の傍ら世界遺産を勉強し、退職後いくつかの大学にて関連講座を担当。現在は大学講師と趣味の音楽(クラシック歌手)の二刀流。
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