火口湖を中心とするタフテ・ソレイマーン。背後には「ソロモンの刑務所」とも呼ばれる「ゼンダン・エ・ソレイマーン」がそびえる
about
ペルシャの歴代王が「火」を捧げた拝火壇
イラン北西部の火山地帯にあり、「火」を神聖視するゾロアスター教の聖地となっていました。ゾロアスター教は世界最古の宗教のひとつで、紀元前6世紀のアケメネス朝ペルシア時代にはすでに信仰されており、その後のササン朝ペルシア時代には国教となりました。タフテ・ソレイマーンには国家的祭祀を行った聖なる拝火壇「アザル・ゴシュナスブ」がおかれ、聖地として発展しました。歴代のササン朝の王は王位を受け継ぐ際に、この場所で火を捧げたと言われています。
「ソロモン王の玉座」と呼ばれた宗教施設群
タフテ・ソレイマーンとはペルシア語で「ソロモン王の玉座」を意味します。その名は、かつてソロモン王が、直径100m、深さ100mの火口湖に怪物を閉じ込めたという伝説に由来します。現在この火口湖を中心に、主にササン朝時代の宗教施設や後のモンゴル時代の宮殿遺跡等が残っています。これらの建築物、特に火の寺のデザインや宮殿、全体的なレイアウトなどは、その後のイスラム建築の発展に重要な影響を与えたといわれています。
アクセス
イラン北西部のタカーブから、車やタクシーで約50分。
執筆協力者PROFILE
細谷 正文
大東文化大学・フェリス女学院大学講師/NPO法人世界遺産アカデミー認定講師
早稲田大学卒業。損害保険会社勤務の傍ら世界遺産を勉強し、退職後いくつかの大学にて関連講座を担当。現在は大学講師と趣味の音楽(クラシック歌手)の二刀流。
アクセス
イラン北西部のタカーブから、車やタクシーで約50分。
執筆協力者PROFILE
細谷 正文
大東文化大学・フェリス女学院大学講師/NPO法人世界遺産アカデミー認定講師
早稲田大学卒業。損害保険会社勤務の傍ら世界遺産を勉強し、退職後いくつかの大学にて関連講座を担当。現在は大学講師と趣味の音楽(クラシック歌手)の二刀流。
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