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メノルカ島特有の先史時代の葬儀の遺構
地中海西部に浮かぶメノルカ島には、数多くの先史時代の巨石遺跡が残されています。島からは1,500以上の遺跡が発見されており、その中の9つの構成資産には青銅器時代(紀元前1600年頃)から後期鉄器時代(紀元前123年頃)の巨石文化を中心とした遺跡が集中しています。また、この島ではタライオティック文化の葬儀の遺構が残っていることも特徴のひとつです。この地の人々は渓谷や海岸の岩壁に人工の洞窟を掘って集団墓を含む墓地をつくりました。これらの古代石造集落とその景観からは、この地域に存在した先史時代の島嶼文化を垣間見ることができます。
タライオティック文化の名前の由来となった巨石建造物「タラヨット」
モルタルなどを使わずに巨大な石材を積み上げて建てられる「キュクロプス式建造物」はこの遺跡群の特徴のひとつです。紀元前1600年頃まで、不規則なブロックで建てられた最初のキュクロプス式建造物が出現しました。住居として用いられた「ナベタ」と呼ばれる逆船形の建造物は、小規模な集落に集中して見られます。住居以外にも葬儀の目的としても使用されたナベタですが、紀元前1200年頃になると「タラヨット」と呼ばれる新しいタイプの巨大建造物が出現します。このタラヨットこそが「タライオティック文化」という名称の由来です。直径25m、高さ10mもの大きな円錐形のタラヨットは、実に300件以上この地で発見されています。

アクセス
マドリードからメノルカ島まで飛行機で約1時間30分。
執筆協力者PROFILE
広島県出身。平和継承の入口として世界遺産検定を受験。現在は認定講師として大学、専門学校等で講座実施。2021年にポッドキャスト「行きたくなる世界遺産!」(地域情報/トラベル部門最高2位獲得)を開設しパーソナリティを務めつつ世界遺産関連施設で番組イベントを開催。
アクセス
マドリードからメノルカ島まで飛行機で約1時間30分。
執筆協力者PROFILE
広島県出身。平和継承の入口として世界遺産検定を受験。現在は認定講師として大学、専門学校等で講座実施。2021年にポッドキャスト「行きたくなる世界遺産!」(地域情報/トラベル部門最高2位獲得)を開設しパーソナリティを務めつつ世界遺産関連施設で番組イベントを開催。
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