テワカンとクイカトランの渓谷:メソアメリカの起源となる環境
特に多くの種類の柱サボテンが見られるエリア。なかには食用になる種も

遺産DATA

地域 : 北米 保有国 : メキシコ合衆国 分類 : 複合遺産 登録年 : 2018年 登録基準 : (iv) (x) 遺産の面積 : 1,452.552㎢ バッファ・ゾーン : 3,449.3168㎢ 座標 : N17 59 23.86 W97 11 13.8

about

多様な動植物とサボテンが密生する独特な景観

『テワカンとクイカトランの渓谷』はテワカンとクイカトランの2つの渓谷からなる北米で最も生物多様性が豊かとされる乾燥/半乾燥地帯です。レッドリストに記載されている生物も多く生息し、一帯は生物圏保存地域にも登録されています。ここは世界で最も密生する柱サボテンの森が広がっており、固有種を含めた多様なサボテンが生息していることが特徴です。またリュウゼツランやユッカ、オークなども生息しており、特徴的な景観が形成されています。

北米大陸最古級の植物栽培と灌漑設備の証拠

『テワカンとクイカトランの渓谷』は北米大陸で最古の植物栽培や灌漑設備が残る、考古学的にも重要な場所として複合遺産に登録されています。トウモロコシやカボチャを含む6種類の植物の栽培化の証拠が発見され、北米大陸での植物栽培の発祥地と考えられています。井戸やダムなどの水管理システムも残っており、これらも北米最古と考えられ、古代農耕や灌漑の北米大陸の発展段階を示す重要な遺跡となっています。

アクセス

メキシコシティからプエブラまでプエブラまでバスで約2時間、そこからは車を利用してサン・ファン・ラヤへ車で約2時間半。サン・ファン・ラヤからは現地ツアーを利用する。

執筆協力者PROFILE

角濱 さくら
角濱 さくら
NPO法人世界遺産アカデミー認定講師/大学生

筑波大学人文・文化学群人文学類在学。2021年度「世界遺産✕SDGsチャレンジ!」小論文部門、2022年度「世界遺産✕SDGs教員養成プログラム」で最優秀賞。現在は中央アジアを中心とする無形文化遺産の保護や活用について関心がある。

遺産DATA

地域 : 北米
分類 : 複合遺産
登録年 : 2018年
登録基準 : (iv) (x)
遺産の面積 : 1,452.552㎢
バッファ・ゾーン : 3,449.3168㎢
座標 :N17 59 23.86 W97 11 13.8

アクセス

メキシコシティからプエブラまでプエブラまでバスで約2時間、そこからは車を利用してサン・ファン・ラヤへ車で約2時間半。サン・ファン・ラヤからは現地ツアーを利用する。

執筆協力者PROFILE

角濱 さくら
角濱 さくら
NPO法人世界遺産アカデミー認定講師/大学生

筑波大学人文・文化学群人文学類在学。2021年度「世界遺産✕SDGsチャレンジ!」小論文部門、2022年度「世界遺産✕SDGs教員養成プログラム」で最優秀賞。現在は中央アジアを中心とする無形文化遺産の保護や活用について関心がある。