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アメリカ大陸最大規模の古代文明
メキシコ・シティから北東に約50㎞ほどの場所に位置するテオティワカンは2~8世紀にかけて栄えた古代都市です。この都市を築いた民族は未だに不明です。テオティワカンとは「神々が集まる場所」という意味でナワトル語の神話では太陽と月が創造された場所として表されています。350~650年には最盛期を迎えますが、8世紀中頃には廃墟となりました。理由は7世紀に発生した大規模火災と考えられていますが、内戦や紛争という説も指摘されています。
マヤ文明との広域的な交流
テオティワカンの遺跡内からは400以上の黒曜石の加工場が見つかっており、黒曜石交易によって繁栄したと考えられています。テオティワカンの位置する中央高原の黒曜石はユカタン半島のマヤ地域でも確認されています。また378年にはテオティワカンは1000km以上離れたグアテマラのティカルへ侵攻し征服しています。その後、他のマヤ地域でもテオティワカンの軍事的介入が確認されています。マヤ地域では黒曜石の他にもテオティワカンでみられるケツァルコアトルなどの図像なども確認されています。
三大ピラミッドとトンネル
テオティワカンには約600基のピラミッドがありますが、「太陽のピラミッド」「月のピラミッド」「ケツァルコアトルのピラミッド」は特に大型で、テオティワカンを象徴する建築です。これらのピラミッドの役割ははっきりとはわかっていません。しかしこれらのピラミッドにはそれぞれトンネルがあることが分かっており、トンネル内からは生贄埋葬や鷲やジャガーなどの動物骨、貴重な奉納品等が発見されており、今後の調査に期待が高まっています。
アクセス
メキシコシティのAutobuses del Norte駅でバスに乗車しPuerta2で下車。
執筆協力者PROFILE
筑波大学人文・文化学群人文学類在学。2021年度「世界遺産✕SDGsチャレンジ!」小論文部門、2022年度「世界遺産✕SDGs教員養成プログラム」で最優秀賞。現在は中央アジアを中心とする無形文化遺産の保護や活用について関心がある。
Properties
太陽のピラミッド
Pyramid of the Sun
月のピラミッド
Pyramid of the Moon
ケツァルコアトルのピラミッド
Pyramid of Quetzalcoatl
死者の大通り
Avenue of the Dead
アクセス
メキシコシティのAutobuses del Norte駅でバスに乗車しPuerta2で下車。
執筆協力者PROFILE
筑波大学人文・文化学群人文学類在学。2021年度「世界遺産✕SDGsチャレンジ!」小論文部門、2022年度「世界遺産✕SDGs教員養成プログラム」で最優秀賞。現在は中央アジアを中心とする無形文化遺産の保護や活用について関心がある。
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