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ヨーロッパ最大級のブランケット湿原
イギリス北部、スコットランドの最北部にあるケイスネス州とサザーランド州にまたがるフロー・カントリーは、広さが約4,000㎢(滋賀県とほぼ同じ大きさ)もあり、ヨーロッパ最大級のブランケット型泥炭地のひとつです。泥炭とは、枯れた植物などが十分に分解されずに堆積したもののことで、それが積み重なった土地を泥炭地と言います。ブランケット泥炭地は、雨量が多く、冷涼・湿潤な場所でのみ形成されます。深い底なし沼の上に草が生い茂る泥炭地であり、その上に立つと、大地が上下に波打つように感じるためこのような名称がつけられています。この地には元々氷河がありましたが、約1万年前に最終氷期が終わると、氷河が後退し、徐々に泥炭が蓄積する環境になりました。約9,000年にわたり泥炭は蓄積され、厚さは8mを超えることがあります。なお、世界遺産には7つのエリア、合計1,870㎢の範囲が登録されています。
北方の鳥類の南限
フロー・カントリーのブランケット湿原は多様な生息地を提供しています。特に鳥類にとっては重要な場所となっており、北方に暮らす鳥類の生息地の南限にもなっています。ヨーロッパムナグロ、コミミズク、ゴールデンイーグルなどの貴重な鳥類が生息しています。また、泥炭層には花粉や植物化石が保存されており、過去の動植物相、生態系の変遷などを解明する貴重な記録となっています。なお、泥炭自体の炭素含有率は低いものの、泥炭層全体としては膨大な量の炭素を貯蔵しており、湿原全体の炭素貯蔵能力が注目されています。最新の研究の対象となっており、気候変動の緩和の点でも期待されています。
アクセス
スコットランドのインヴァネス駅からフォーシナード駅まで電車で約3時間半。
執筆協力者PROFILE
世界遺産検定初代マイスターの一人。地歴公民科の教諭として7年間大阪の公立高校で勤務。現在、世界遺産アカデミー認定講師として大学や私立中学で講義、授業を展開。また、自身のYouTubeチャンネル「翼の世界史チャンネル」で受験世界史の動画を配信。
アクセス
スコットランドのインヴァネス駅からフォーシナード駅まで電車で約3時間半。
執筆協力者PROFILE
世界遺産検定初代マイスターの一人。地歴公民科の教諭として7年間大阪の公立高校で勤務。現在、世界遺産アカデミー認定講師として大学や私立中学で講義、授業を展開。また、自身のYouTubeチャンネル「翼の世界史チャンネル」で受験世界史の動画を配信。
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